FAN(犬)番犬らしくなる

最近のFANは、以前とは比べ物にならないほど『犬』っぽい。

少し前、野生化してしまうんじゃないかと思い、リードに繋いでおくようにしていたのだけど、子供の頃に自由が利かないのは、最も発達する時期の脳を鍛えるための好奇心を阻害することになってしまうため、本来であれば自由にさせてあげたい。

そんなわけで、やっぱりリードに繋いでおくことはできず、結局、放し飼い状態にした。
まあ、敷地からは出ていない様子だし、朝には戻ってくるので、それで良しとしたわけだ。

ところが、このところ、朝ごはんを食べて、お散歩に行った後も、山に入っていって帰って来ないという以前のような状態ではなく、いつも、OPERA(ヤギ)のそばにいるようになったのだ。

いつもOPERAと一緒

FANが来た時に、FANに対して役目を伝えた。
「君は、ここの番犬で、悪い奴が来ないか見張る警備主任だからね。あとは、今はOPERAしかいないけど、ヤギは増えるからヤギ達をちゃんと管理すること。そして、ニワトリを飼い始めたら、イタチなどからニワトリ達を守ること」

正直言って、わかっているとは思っていなかったけど、FANは、OPERAとただ一緒にいるだけでなく、OPERAを管理しているようなのだ。
そのため、散歩の時、OPERAが先に言ってしまいそうになるとFANがOPERAを追い抜いて前に立ちはだかったり、それでもOPERAが行ってしまいそうになると後ろ足に噛み付いたりしていたのかもしれない。

昼間は、ずっと、OPERAと一緒にいるようになり、夜、OPERAを小屋に入れるまでの間、FANはずっとOPERAの管理と番犬の役目を担っている。

逆に、僕としては、もう少し遊びに行っちゃってもいいんだけど・・・
と、思ってしまうほど、朝から日が沈むまで忠実に仕事をして、日が沈めば、ちゃんと小屋に帰っている。

なんていい子なんだ

まあ、うちに来る犬なので、顔も頭もいいのは当然だとは思っていたが、ほんの2ヶ月で、ここまでになるとは思ってもみなかった。
保護犬を飼い始めた人たちは、慣れるまで、半年、一年かかるというのはザラらしいし、最低でも2、3ヶ月と聞いていたのだが、2ヶ月経った今では、慣れるどころではなく、すでに立派に仕事をこなす番犬になっているのだ。

人間の年齢に換算すると、まだ小学4、5年生というところ。
まだまだ遊び盛りだとは思うが、思春期を迎えたあたりで不良少女にならなきゃいいけど。

実は、FANが劇的に変化した出来事がある。
FANをもらってきてから2週間後に、保護センターでしつけ教室があった。
その際、他の犬や飼い主さん達と会う。
この後から、FANは、自ら小屋から出てくるようになった。

そして、先月、譲渡会に合わせて愛護センターに行き、またまた、他の犬や飼い主さん達と会ったことによって、翌日から、いい子ちゃんに変身したのだ。

ってことで、他の犬や飼い主さんに会うことは、とっても、いいことなんだということがわかった。
保護犬が飼われる状況というのは、何人かの人間の住まいの中に、一匹だけ犬という環境になる。
そして、散歩に行っても、きっと、他の犬とじゃれて遊んだりすることは、なかなか出来ないのではないかと思うのだ。
そうなると、慣れていくまで時間がかかるのだと思われる。

そして、最近、徐々に顔が可愛くなっている気がする。
少し前までは、臆病な子供という顔をしていたが、なんとなく、少女の顔になってきたような気がするのだ。
まあ、きっと、親バカならぬ、飼い主バカ的な見方だろうけどね。

監視警備をするFAN


-ANIMAL:動物, MARK'S LIFE:日常