なめこ大量発生

12月に入った。
通常、11月中旬からしいたけが採れるのだが、今年は不作。
ほんの数個出ていただけで、それから見かけない。
一昨年に菌を植えた原木からも、あまり出てこない。

しいたけの菌は、気温が30℃を超えると死んでしまうらしい。
今年の夏は猛暑であった。
とはいえ、山の上なので、最高気温は32−3℃、確かに30℃は超えてはいたが、、、。

思い出すと、昨年の秋も、たいしてしいたけが出ていなかった。
逆に、春先に大量に出没していた。
僕が植えたしいたけ菌が、そういう感じの菌だったのか?
それとも、ここの環境がそうさせるのか?

しいたけは、出てこないのでそれはそれで仕方がないとして、隣に置いたなめこの原木から、なめこがニョキニョキと顔を出してきた。
2週間ほど前から顔を出し始め、現在では、ボコボコと大量発生している。
このなめこの大量発生を目の当たりにすると、しいたけたちには、ちょっと休んでいてもらってちょうど良いと思えた。

しばらく前に、うちの奥さんが来ていて、なめこの味噌汁を作った。
僕は、原木なめこの味噌汁に一つの思い出あるのだ。

6年前、山を探して、日本中をぐるぐると旅していた頃。
山梨だったか、長野だったか?
山間の食堂で出てきた原木なめこの味噌汁が、あまりにも美味しく、その味が忘れられないでいた。

原木しいたけは聞いたことがあっても、原木なめこというのは聞いたことがなかった。
現在の四国愛媛に来た時も、原木しいたけはやろうと思ったが、原木なめこがやれるとは思っていなかった。
だが、キノコ菌を売っているサイトを見ると『なめこ菌』というのがあった。

「ありゃ、なめこがあるじゃん!」
そう思った瞬間、あの時の、原木なめこの味噌汁の味を思い出した。
「やろう!」と、決めポチった。

なめこの原木には、桜が良いらしいとサイトに書かれていた。
もちろん、しいたけ同様、コナラなども良いとも。
それならば、うちの山には、コナラも山桜もたくさん生えていてちょうど良い。
倒す必要のあった桜を伐採し、なめこ菌を植えた。
それが、3年前のことだ。

昨年も、まあまあ出たが、今年の方が断然多い。
なめこ菌たちは、3年間も木の中で、スヤスヤと眠っていたのだろうか?
調べてみると、どうやら3年目から本格的に出てくるとのこと。

なめこの原木は、しいたけと違って土の上に寝かす。
しいたけの原木は立てるため、土に接しているのは木の底の部分のみだが、なめこの原木は、木の半分近くが土に接する。
そのため、水分の吸収がはやく、木の痛みが早い。

さらに、なめこは、土と木の間からニョキニョキ出てくることが多い。
そのため、土や木の葉っぱがなめこに引っ付く。
悪いことに、なめこはご存知、ベタベタのネチョネチョである。
そこに、土や葉っぱが付くため、収穫の時は、汚ったない感じ満載である。

しいたけの場合は、収穫して、そのまんま焼いたり鍋に入れたりして食べられるが、なめこはそうはいかない。
とにかく洗う、洗う、洗う。
洗って、洗って、洗いまくるのである。
キノコを洗うというのは、御法度のように言われているが、原木なめこは洗わずにはとても食べられないのである。

と、ここで疑問が湧いたので、ググる、、、、。

原木なめこというのは売っているのか?
と思ったら、売っているみたいだった。
売るということは、洗わないということなのだろうが、、、

綺麗なまま収穫ができるものなのか?
と思い、原木なめこの画像を色々と見る。
木の上側に生えてきたものは、比較的、綺麗に取りやすいので、それらを売っているのだろうか?

不思議だ、不思議すぎる。
何か、収穫のコツでもあるのだろうか?

それはさておき、この大量のなめこで作るのは、もちろん『なめこの味噌汁』であるが、味噌汁を大量に作っても食べる人間は、僕一人。
ヤギも犬も食べない。
動物たちは、キノコというものを食べものとは認識していないらしい。

とはいえ、あるものは料理しなければならない。
誰かに配るという選択肢は、しいたけならあり得るのだが、なめこの場合、腐葉土がベタベタと付きまくっていて、とても人に差し上げられる状態にない。

ということで、洗って、洗って、3回ほど洗うと綺麗にゴミが取れる。
ゴミは取れるが、なめこ特有のベタベタも取れてしまわないかと思うところだが、コイツが、全く支障なし。
確かに、ある程度のベタベタは取れるが、鍋に入れて煮てみたり、フライパンで焼いてみたりすれば、もっと落ちて流れてくれればいいのにと思うほど、ベタベタである。

今回は、このなめこたちをドカーン!と鍋に放り込み、昆布と白菜を加えて煮る。

軽く煮れば、あっという間に、なめこ汁の出来上がり。
味付けはせず、食べる時に、その時の好みで。

今回は、創味のつゆか味噌か?
両方試してみたが、やっぱり、なめこには味噌がいい。

小鍋に移して、味噌を溶かして出来上がり。

残りは、ジップロックに入れて冷凍である。
キノコは、冷凍すると旨くなるらしいので、冷凍しても問題視なしなのだ。
が、これから、毎日のように収穫するなめこたちで、冷凍庫が占拠されてしまわないかと、心配でもある。

ちなみに、しいたけは干して、干し椎茸にしている。

-FARM:畑, MARK'S LIFE:日常, SEASONAL FOOD:季節の食べ物