山頂へ登る道の湧水処理をする

僕の住んでいる小屋から、山の山頂付近へ続く道。
道とは言っても山を削っただけの土の道。
さらに、傾斜がかなりきつい。

山を削ると現れるのが『水道(みずみち)』
それまで、地中を流れていた水は、地面を削ることで地表に表れる。
その水が、道の上に流れ出てくると、ゆく手を阻まれることになる。

平坦な場所ならまだしも、坂の途中で表れると、そこから先に行くことができなくなる。
水で、土がグチョグチョになったり、ツルツルに滑って登れなかったりする。

山道というのは、水の処理が最も面倒で、最もしっかりやっておかなければならない仕事でもある。
現在、建設中のリニア新幹線も、水道(みずみち)を寸断してしまったことで、様々な問題が発生し、地元住民とのトラブルが絶えない。

これが、現代なら中国のように、中国共産党が絶対的な権力を持ち、土地はすべて国のもので、国民が逆らおうとすれば容赦無く粛清されるというのであれば、インフラ整備など、どんな問題が噴出しようと強行突破で作り上げてしまえるのだろうが、今の日本ではそうもいかない。

それはさておき、自分の山の話に戻る。
水が出てくる部分は、岩盤の切れ目からが主だ。
そこから流れ出し、土に染みる。

下が土なら、そのまま地中に流れていってくれるのだが、下が岩盤となると、土の表面付近に染み込み広がっていく。
水は出口を求めて、重力に逆らわずに流れようとするが、下が岩盤のため岩盤の上に広がってしまい、道を濡らしてしまうのだ。

そんな水たちを、適切に導いてやらなければならない。
道の上にだらしなく広がるのではなく、整列させて、下へ下へと導いてやる。

そのために、山側から崖側に向かって溝を掘り、その中に、石を敷いて、塩ビのパイプを通して、その上に割竹を敷き、そして土を被せる。
という水処理工事をやってみた。

このやり方で良いのかどうかは、正直なところさっぱりわからない。
しかし、この4年半の経験で得たことを生かしてやってみた。
もちろん、水処理のための専用の材料などもあるし、正しいやり方のようなこともあるのだけど、山にいて山道を工事するのに、ありきたりな方法で、お金をかけて解決するのでは面白くない。
今回の塩ビパイプも、竹も貰い物だし、木はそこに生えていたものを切っただけ、もちろん石も土に埋まっていたもので、材料費は完全ゼロ円である。

木は、水を含んで中がカスカスになってくるけど、その間を水が通るようになる。
それでも、芯の部分だけは強固に固いまま残るので、パイプ役には適していると思われるのだが、今回は竹。
竹は水を含まないが、元々、緩やかなカーブを描く直線で出来ていて、押し潰しても簡単には潰れずにカーブが残っているので、水の通り道としては、木よりも適しているかもしれない。

そんなわけで、効果の程は、雨待ちってことで。

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