現在住んでいる場所から、山道を600m、標高は200m上がったところが、所有地の山頂にあたる。
その場所で、木の伐採や整地をしているのだが、建築予定地の場所が、石、石、石、石だらけなのである。
普通、石だらけと言っても、土よりも石の方が多いなんてことは稀だが、この場所は、ほとんどが石。
どう見ても明らかに、土の方が少ない。
それも、超巨大な石ばかり、7トンユンボ のセブンと、つかんで回せるフェラーバンチャーザウルスロボがなければ、とても、この場所を攻略することはできなかった。
セブンのパワーと、ザウルスのつかみと回しがあるからこそ、何トンもの巨石を軽々と移動させる事ができる。
とんでもない巨石だらけだが、つかんで運んで、つかんで運んでと、繰り返して作業を進められている。
大変なのは、石が多いというだけではない。
巨木の抜根も一苦労。
この巨木の根が、巨石を抱き込んでしまっているため、重量が半端ない。
根の重さだけでも何トンにもなるのに、それらが、何トンもの巨石を抱え込み、そして、地面にガッチリとくっついているため、7トンあるセブンでも、軽々と持ち上がってしまうほどなのである。
根の周りの土や石を丁寧に剥ぎ取っていき、根のある深さまで掘り進み、テコの原理を利用して何とかどうにか地面から引き剥がす。
そんな巨木の根が何個もあり、さらに、隣同士で絡み合っているため、これまたとんでもない重量になってしまっている。
それでも、地道に、少しづつ、一つづつ、抜根をしていくのだ。
今までも、かなりの巨木の根を抜根してきたが、石を抱き込む事で、何倍、何十倍にも抜根が困難になることを知った。
そして、ユンボ の爪が、石に当たるたびにバケットを差し込めなくなるため、土をすくい上げるよりも、やはり、何十倍もの時間と手間がかかってしまう。
今、整地している場所は、広さなど、ほんの3、40坪というところなのだが、その程度の場所であっても、石と巨木によって、こんなにも違いが出るとは思いもよらなかったのだ。
約5年前、ここに来た頃は、粘土土ばかりだった。
粘土土は、とても硬くて手に負えないと思っていた。
次に出会ったのは、砂混じりの土。
こいつらは、扱いは楽だったが、道に敷いてしまったら、雨が降った後に、まったく車が進まなくなってしまった。
そして、岩盤、ブレーカーという石を砕く機材が必要なのだが、まだ持っていないので、岩盤は避けるしかない。
それでも、多少、崩れる岩盤もあり、それで砕石を得る事ができた。
山道を作っている途中、砕石がたっぷりと埋もれている場所を発見した。
その砕石を道に敷くことで、山の坂道を車が登れるようになった。
そして、巨石だらけの場所に来た。
こうして、いろんなことを経験している。
一口に『土』といっても、いろいろなんだな。