チェーンソーの刃を研ぐことを「目立て」という。
基本的に、一日チェーンソーを使ったら、一日の最後には、この目立てを行う。
まあ、料理人の包丁研ぎと同じことだと思われる。
きっと、料理人の人たちも毎日包丁を研ぐのだろう。
一日の仕事を終え、クタクタになって帰って来て、風呂を沸かしている間に目立てをしてきたのだが、疲れもピーク、腕も超痛い状態で、この目立てをするのが、とっても嫌だったのだ。
「それなら、一日のはじめにやればいいじゃないか」なんて思うところだが、一日のはじめ、元気な時に、チマチマと目立てをするというのも、これまた嫌だったのだ。
結局は、この「目立て」という行為自体が好きになれなかった。
かといって、これをおろそかにすれば、次の日には、チェーンソーの切れ味が悪く、余計に疲労する。
じゃあ、やればやったで、切れ味はいいのかっていうと、実はそうでもない。
僕が下手くそすぎて、一応は頑張って目立てるのだが、対して切れ味が上がるわけではなく、やらないよりはマシ程度だった。
そんな報われない努力も、僕のやる気を失わせていたのだ。
じゃあ、今までどうしていたかっていうと、それは、もちろん頑張ってやっていたのだが、あまりも嫌になってくると「チェーンごと交換すればいいや」という考えで、はじめの頃は、何個もチェーンを買っては変えていたのだ。
もちろん、最初の頃は、切るのも下手すぎて、チェーン自体がダメになってしまうことがよくあり、目立てをしても、修復には相当頑張らないといけなかったというのもある。
で、何とか、この面倒な目立てを克服できないか?と、調べていくと・・・
1.目立ての技術力あげる
2.電動目立て機を使う
3.目立て不要のGOODSを使う
この3つがあげられた。
まずは、当然、技術をあげようと頑張った。
しかし、だいたい、やりたくないと思っていることは、まったく上達しないってことが身にしみた。
考えに考え抜いたり、「なぜ?」「どうして?」という疑問を持ち、徹底的に解明しようという気概が、そもそも湧いてこない。
「嫌だけど、何とかやらなきゃなぁ」などと思いながらやっているようでは、上達などするわけもなく、結局は、途中で諦めた。
で、次の電動目立て機。
実は、山に来て、チェーンソーを買ってから、早々に買っていたのだが、これが、電動ドリルくっつけて使うタイプで、すぐにヤスリが目詰まりしてしまって、対して効果はなかったのだ。
そして、結局は、ここに行き着く。
目立てをチマチマしなくてもいいチェーンって奴が売っていた。
「OREGON パワーシャープ」
実際には、目立てをするけど、チェーンの先端に砥石の入ったカバーをつけて、チェーンソーを全開で回すだけで終了なのだ。
所要時間、取り付け時間を入れても、ほんの数十秒である。
ただし、コストはそれなりに高くつく。
最初に、意気揚々とこのパワーシャープを注文して、物が来たのだが・・・
なんと、僕の持っているチェーンソーには使えないって書いてある。
ガガーン!
大ショックだったのだけど、なんとかできないのか、懸命に考えたり、調べたりしたが、どうにもならない。
結局は、行き着く先は二つだった。
一つは、パワーシャープを諦めること。
もう一つは、パワーシャープが使えるチェーンソーを買っちゃうこと。
最初は、諦めた。
で、頑張って目立てをしてきた。
別の、良さそうな電動目立て機も買った。
それでも、やっぱり、パワーシャープの手軽さは、諦めきれなかったのだ。
で、結局、もう一台買うことにしてしまった。
ジャン!
まったく同じものなんだけど、ちょいと使うチェーンの仕様が違うのである。
最初に持っていた方は、25APという仕様で、パワーシャープが使えるタイプは、91という仕様なのだ。
見た目は、まったく変わりなし。
あー、これで、最初に買った安いヤツら二台も入れて、合計4台になってしまった。
ほとんど、プロのきこり並み。
ってか、家用の木を伐採したら、あとは対して使わないんじゃ?とも思ったんだけどね。
今後も、数少なくても、どうしても目立てをするのが嫌だったのじゃーーー!
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