千葉から東京には、高速バスで来る。
降り立つ場所は、東京駅八重洲口だ。
バスから降りて、一息吸うといつもの東京の空気とは違った。
空気が澄んでいる。
その瞬間に「あぁ、GWかぁ」と思う。
お盆、正月、GWなど、連休が続くと都内から車が、グッと減る。
正月など、本当にまばらだ。
今までなら、東京に「くる」ことはなく、東京に「いた」ので感じることはなかったのだが、こうして来てみるとよくわかった。
普段、排気ガスやそのほかの活動によって、いかに汚染されているかということ。
そして、それらがなければ、東京だって空気は悪くはないってこと。
全部の車が電気自動車になったら、このくらいの空気の綺麗さになるってことだな。
ただ、山でクボちゃん(ユンボ)やジャガくん(林内作業者)を使っていて思うのだが、彼らはディーゼルエンジンだ。
どうしても、パワーが欲しい場合はディーゼルエンジンになる。
ガソリンエンジンは、スピードは出るがパワーには欠ける。
なので、普通車は電気になっても、バスやトラック、ダンプなどが電気になるのは、きっと見込みすらないだろう。
それに、普通車は開発が進むが、トラックやダンプなど、一般には注目されない車両は、なかなか開発が進まないものだ。開発費と投じても、開発に時間と手間をかけても、売れる台数が少ないのだから、どうしたって普通車のようにはいかない。
それに、環境に良くなって、パワーが落ちてしまっては誰も買わないし、高くなっても買わなくなってしまう。
問題は、ディーゼルなのに、ガソリン車ばかり環境性能云々と宣伝し、ディーゼルは、よくなってきているとはいえ、普通車のそれとは比較にならないのだ。
「ヨーロッパで、クリーンディーゼルが開発されているじゃないか」
と、思う人もいるだろうが、あれは、あくまでガソリンエンジンの代用というだけで、トラックやダンプが必要とするようなパワー満点のエンジンとは違うだろう。
まあ、とにかく、車がいなければ、東京だって悪くはないってことだ。
そして、今日のGW明けは、いつも通り大気汚染にまみれた東京になっているってことだ。
人間の進化というものは、三歩進んで二歩下がるということを繰り返して行くものなんだろう。
だが、二歩下がりたくない連中がうようよしていて、いつも邪魔をしているので、なかなか人類は進化しないけど。
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