春の山菜、一発目は、そこらへんに生えていたフキノトウだった。
とはいえ、ほんの4、5個あっただけ。
その後、たらの芽やコシアブラなどをいただく機会があった。
この山に来た時は、そこら中にわらびが生えていると思っていたのだが、実際には、わらびではなく、食べても硬くて食べられない似たようなやつだたのだ。
わらびはというと、聞くところによると、ずっと上まで登ったところに、ぶっといのがたくさん生えているとのことだった。
ちょうどいい時期には、ハノイへ行っていて、その後、すぐに東京へ行っていたので、すでに時期は過ぎてしまっているが、一応、上まで行ってみることにした。
前回、上まで上がった時には、ジャガくん(林内作業車)で行ったので楽チンだったが、今回は、歩きで向かった。
徒歩で登るのは体力がいるが、冬に入ってからブクブクと太ってしまった体には、ちょうどいい運動になった。
登っていく途中、突然、一羽の鳥が飛び立った。
鳥がいた場所を見ると、あら、卵が。
取っては来なかったが、帰り道に、鳥の姿がなかったのが気になった。
もしかして、親鳥は、見放してしまったのだろうか?
それなら、卵を取って来て羽化させて見るのもよかったかもしれないとも思った。
さて、わらびがたくさん生えている場所の前に、竹林がある。
ついでにタケノコも少し取っていこうと思い竹林に入ると・・・
食い荒らされたタケノコの残骸があった。
犯人は、イノッチ(猪)だ。
至る所に残骸があり、タケノコの皮だけそのままで、生身をそっくり食べられているものも多かった。
皮だけ地表に出ているので、「おっ、タケノコ見っけ」と思って近づくと、皮だけで中身が無いっていうのばかり。
かろうじて、4本ばかし見つけることができたが、山の上の竹林では人間がタケノコを取るのは、とっても難しいことがわかった。
でも、イノッチたちがタケノコをたくさん食べるおかげか、竹林は密集したヤブにならずに、それな入りに綺麗な状態が保たれている。
さて、わらびがいっぱい生えていると聞いた場所に到着した。
わらび採りには、やっぱり遅かったが、この場所は山菜の宝庫だった。
というか、誰かが意図的に山菜畑にしているんじゃないか?と思えるほど豊富に群生している。
わらびはもちろん、イタドリ、たらの芽、ふきなど、どれもたっぷりとあった。
一人分には、ちょっと多いくらい。
さて、早速、下処理にかかる。
まずは、タケノコを米ぬかで茹でる。
で、ゆでたてを食べてみると・・・「うまっ!」
なんだこれは、まるでスウィートコーンではないか!
今まで、タケノコを食べるといっても、収穫してから一時間以内に食べたことなどない。
それにしても、今までのタケノコというものの味とはまるで違ったのは、びっくりした。
次は、わらびだ。
こっちは、灰を溶かした熱湯に浸ける。
米ぬかも灰も、以前なら手に入れることなど出来なかったが、今では、両方とも常に大量にある。
わらびの方も、良さそうなあたりで食べてみると・・・「うわっ、なんじゃこりゃ!」
うま過ぎて、思わずニヤケた。
昨年、土地探しをしているときに、新潟でわらびを買って、家で調理してみたのだが、その時は対して美味しくはなかったのだが、今日のは、めちゃめちゃうまい。
これも、摂ってからの時間の違いが大きいのだろう。
さらに、びっくりしたのが、鍋の焦げ付きが綺麗さっぱりなくなっていたことだった。
灰の代わりに重曹でもいいのだが、重曹が洗剤として使えるように、灰にも洗剤としての効果があるようなのだ。
灰なんて、捨てるくらいあるのに、それが洗剤の代わりになっちゃったらスゲーな。
あとは、フキとイタドリもとって来たが、この二つはやめることにした。フキを調理してみたけど、うまくはなかったのだ。
で、たらの芽は、夕食のおかずに天ぷらにしたのだ。
やっぱり、取ってすぐ食べるってのはいい。
同じ素材であっても、ここまで味が違うとは、まるで想像していなかった。
他にも、食べられる山菜はたくさんあるようなのだが、やっぱり、一般的に有名なものは、うまいから有名なのではないかと思った。
タケノコ、わらび、たらの芽は有名だが、フキやイタドリはメジャーではないからな。
食料が確保できるということではなく、うまいものが食えるというところが一番のポイントだ。
次は、ウドだな。
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