水が出ないということは、今まで何度か経験して来た。
その度に、水の大切さを思い知る。
そして同時に、水があまりにも当たり前に身近にあり、当たり前のように利用していることに気付かされるのだ。
今回は、久々の断水。
それも、簡単には復旧しなかった。
復旧までの18時間を記録しておく。(と、言っても頑張ってたのは6時間くらいだけどね)
新しく作る駐車場用地の整地を進めていると、何かのホースを切断してしまった。
それが、事の始まりだった。
そのホースから、水がダボダボと出ている。
水道の二層管を切ってしまったようだ。
まさか、こんなところにホースを埋め込んであるとは、思いもよらなかった。
通常は、道の下などに埋めておくものなのだ。
まずは、使い捨てのビニール手袋を詰め込んで、ビニールテープでぐるぐる巻きにして、とりあえず止水しておいた。
こちら側は、通常、使用していない場所なので、止水さえしていれば、困ることはない。
そう思っていたのだが、その思いが苦悩の始まりとなった。
17時頃、蛇口をひねってみると水が出ない。
ホースを切断したことによって、空気が入ってしまったのか?と思い、ポンプの電源を入れに行った。
それでも出ない。
上まで上がったり、下に下がったり、考えられるあらゆることを行なって、蛇口をひねったり閉めたりを繰り返して検証していく。
それでも、水は出なかった。
5回ほど、上がったり下がったりしていて、さすがに、足の筋肉に限界がきた。
なので、6回目からは、車を使って、上がったり、下がったり。
格闘から、一時間半。
一向に水が出ないまま、今までにないほど、苦悩していた。
そこで、やっと、本当に、ようやく、ある仮説に気が付いた。
取水口から、道路沿いにホースが埋められているので、駐車場用地にあるホースは、現状関係がないと思っていたのだが、もしかして?
道路沿いには無く、ぐるっと迂回してホースが伸びているのではないか?と。
ってことは、切断してしまったホースを、繋がなければ水は出ないということだ。
そう思った時には、すでに日は暮れていたので、翌朝一番に、ホームセンターに走ることにして、風呂は銭湯、飯は外食で済ませることにした。
翌朝、オープン時間の7時ジャストに、いつもの西村JOYへ。
水道関係のコーナーに到着して・・・ガックリ。
考えてみれば当たり前なのだが、家庭で使用する内径20mmと13mmはあるものの、切断してしまった30mmのホースに取り付けることができる部品が一つもない。
30mmというのは、一般的には使われない太さなのだ。
「は〜ぁ」
さて、これでは、先に進めない。
他に売っているところを探すか、それとも、現状でできることを考えるか?
考えた末、元々他のところにくっついていたバルブを取り付けて、ホースを繋ぐことにした。
で、そのために必要な部品と工具を買って帰宅。
工具の主役は、コイツ。
パイプカッターだ。
内径30mmのホースは、外径で42mmある。
それも、2層になっているので、めっちゃ硬くて容易には切断できないのだ。
で、早速、元々の部品を取り外すために切断する。
・・・?切れない。
説明書きを読むと、その中に今回切断するべき「二層管」が書かれていない。
二層管は、柔らかくて切れていかないのだ!ガーン!
仕方がないので、チマチマとニッパーで切断する。
ま、いつかは役に立つから、買ってしまってもよしとすることにした。
で、切断完了。
次の課題は、部品にくっついて残っているホースの切れ端。
この部品は、一度ホースが入ると、食い込んで抜けなくなる構図になっていて、全く抜けない。
さらに、内部まで切り込んでいくこともできない。
はて、困った。
考えに、考え抜いて。いいか悪いかわからないけど、それしか思いつかないってことで。
火あぶりの刑に処すことにした。
ホースは、プラスチック。
外側の部品は金属だ。
金属が溶けるほどの温度でなければ大丈夫だろう。
ってことで、やってみた。
結果は・・・・成功じゃったー!!やっほーい。
ってことで、ホースをつなぎ合わせて準備完了。
元々このバルブがついていたところには、風呂の栓用のゴムの詰め込んでおいた。
で、バルブON!
すると、数秒後「ポンッ!」という音が。
ゴム栓が飛んでいった音です。残念ー
このままじゃ抜けちゃうってことで、ゴム栓を針金で固定。
ここまで、頑丈にやって成功するまで、計4回やり直しました。
長かった〜
そして。
無事に出ましたー
長かった〜、大変だった〜。
でも、念のためバルブの開度を絞ったにも関わらず、今までよりも、水圧が高いのです。
今までは、どうしてもホースの中に空気が入ってしまっていて水圧が落ちていたんでしょうね。
今回、きっちり空気抜きを行ったことによって、より水圧が高くなったものと思われるのです。
何度も、何度も失敗しましたが、その失敗は、結果的に、水圧の向上と仕組みの理解、考える力、固定観念の打破など、多くを学ぶことが出来たのです。
簡単にうまくいってしまっていたら、その分、学ぶことも少なかったはず。
失敗は、成功の元とは、まさに、このことだと実感した出来事でした。
しかし、午後、さらなる試練が待ち受けているとは、昼飯のうどんを食べている時には、想像だにしませんでした。
その件については、またいつか。
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