巷に売られているよもぎもちというのは、『よもぎ粉』というよもぎを乾燥させて粉末にしたものを使っている。
そのため、よもぎ特有の香りがない。
この香りが、よもぎもちの最大の特徴であり、よもぎもちというものが世の中に存在する意味であるのに。
僕は、昔から、粉で緑色に染まった売られているよもぎもちではなく、本物のよもぎもちが食べたかった。
しかし、ガキの頃は、そこら辺に生えていたであろうよもぎだが、大人になってからは、見たことが無かった。
山に来て、春になると、そこら辺に大量発生するよもぎ。
大量発生しすぎて、単なる厄介者扱いされているほどである。
確か、一度、自分でよもぎもちを作ってみたような記憶にあるのだけど、ブログに書いていないということは失敗したか、記憶違いか?
それは良いとして、今回、週末に山友たちと本物のよもぎもちを作った。
お餅は、自然栽培もち米。
あんこも小豆から煮て、砂糖は粗糖を使用。
そして、よもぎは、そこら辺に生えているので、完全、自然栽培?というわけである。
少し、よもぎを茹で過ぎていたが、それでもよもぎのふんわりとした香りが漂うよもぎもちになった。
前回は、よもぎを細かくしすぎたような記憶があるので、今回は、形が残る程度の粗めに。
あんこも、砂糖の量は規定の半分、粗糖なので、さらに甘さ控えめといったところ。
あんこの甘さに味覚が持っていかれない程度の甘さにしておくのが良いのだ。
春の山菜などは、現代人にとっては、単なる『草』にしか感じられないかもしれない。
今年は、冬の終わり頃に、急激に暖かくなってしまった時期があったためか、山菜の香りが妙に薄い。
よもぎも、ふきのとうも、タラノメも、わらびも、すべてが『ほんのり』なのだ。
今年も、たけのこは残念ながら
冬に、イノシシ共を駆逐して、春先に竹の子をGETしようと思っていたが、結果は惨敗。
小さいのが一匹捕獲出来ただけで終了してしまった。
考えてみれば、大きく囲わなくても、10m四方程度に竹藪を柵で囲っておけば、イノシシに入られずにたけのこが採れるということに今気がついた。
来年は、そうしよう。
ちなみに、流通しているたけのこは、地上から顔を出した後のものばかりだが、本当に美味しいところは、イノシシたちも食べている、まだ地上に顔を出す前の小さなたけのこである。
これらは、見つけるのが大変なのと、とても小さいので、売りに出されることはなく、採った人たちが食べてしまう。
摘みたてのよもぎで作るよもぎもちも、地上に顔を出す前のたけのこも、プライスレスである。
ここまで書いたが、今朝、竹藪の脇から、ニョキニョキとたけのこが顔を出していたのでポッキリしてきた。
今年の山菜は、軒並み薄味でおいしくないので、たけのこも期待していないのだが、どうなんだろう?
ただいま、アク抜き中で、明日、食べてみる。