うちから数キロ離れたところに、二軒隣り合ったガソリンスタンドがある。
以前は、シェルだったのだが、今では出光が買収したのか、各地のシェルは出光に姿を変えているが、ここも同様に出光に変わった。
ただ、隣に激安スタンドがあるため、以前は、あまりお客が入っていなかったような印象があった。
僕も、一度だけ行ったことがあったが、印象としては、ごく普通。
丁寧なのだが、毎回行きたい感じではなかった。
そのため、なにやら工事が始まった頃には、解体しているものだと思い、いよいよ廃業したかに思えた。
ところが、しばらくすると、真新しい出光のスタンドに代わっていたのだ。
時代の流れから行って、ガソリンスタンドは減る傾向にあるのに、出光の戦略というのはどう言ったものなのだろう?
と、興味が湧いた。
ガソリンが全く売れなくなるのは、まだまだずっと先だと考えているということか?
さらに、ガソリンや軽油がなくなっても、水素は残ると考えて、いずれは水素ステーションにする構想なのだろうか?
ガソリンスタンドに、ガンガン投資する無謀とも取れる出光のスタイルに、小説『海賊とよばれた男』を思い出した。
以前は、出光というと、エネオスやシェルに比べて『高い』『古臭い』『ダサい』という印象だったが、シェルを改装したスタンドに至っては『新しい』『キレイ』しかも『安い』と三拍子揃っている。
改装を終えた出光に行ってみると、セルフスタンドなのに、ハキハキとした元気な店員さんが三人もいた。
どこのスタンドでも、いろんな割引をやっているが、今時は、アプリをインストールして、クレジットカードを登録しておけば、カード類などは一切いらない。
アプリ内のバーコードを読み込ませるだけで、給油も決済も完了。
しかも、自動的に割引価格にしてくれる。
なんて、便利なんでしょう。
さて、この出光の隣には、激安スタンドに見せかけたガソリンスタンドがある。
今日の記事の主役はそちら。
見せかけたというのは、本当に見せかけだけで、やや詐欺的なスタンドだということがわかったからだ。
以前、僕も何度か利用していて、騙されていたことを知った。
このスタンド、パッと見、激安に見える。
価格表示に、デカデカと『148』と書いてある。
今の時代に、レギュラーガソリンが148円であれば、かなり安い。
それに釣られて入ってしまう。
しかし、その下を見てみると『162.8』という表示がある。
二段に書いてあるのだから「こっちはハイオクかな?」くらいにしか思わないのが普通。
だが、よくよく見てみると『148』の上に『本体価格』と書いてあり、『162.8』の上には『税込価格』と書かれている。
ってことは、要するに、レギュラーガソリン『162.8円』ってことなんじゃん!
じゃあ、隣の出光はというと、最も目立つ価格は『レギュラー 163』という表示で、これだけを見たら、隣よりも0.2円高い。
しかし、その下には『DriveON 160』と書かれている看板がある。
知らない人は、DriveONというのを見ても、何だかわからないのだが、Drive ONというのは、クレジットカードを登録して、キーホルダーをもらう。
そいつで決済すると安くなるというもの。
さらに、その情報を、スマホのアプリに登録すれば、キーホルダーを使わずに、アプリ内のQRコードだけで給油できるというものなのだ。
こいつを使えば、隣の激安もどきのスタンドよりも断然安いというわけ。
さらに、アプリ内にいろんなクーポンが出てきて、実質、158円ほどになる。
この日、激安もどきスタンドをみると、初心者マークを付けた軽自動車の横で、若い女の子が給油をしていた。
行って教えてあげたかった、、、「君、勘違いしてるんだよー!安くないんだよー!隣の出光の方が安いよー!」と。