今日、一台の軽トラが来た。
話してみると、鉄砲隊だった。
もちろん、軍隊ではなく、しし狩り隊である。
自分の土地の中で、鉄砲を撃たれるというのは、どうにも、なんとも、気分がいいものではない。
都会暮らしをしていて、「鉄砲」といえば、暴力団!くらいしか想像ができんので、鉄砲というだけで、嫌悪感がMAXになってしまう。
しかし、これも、生きるすべであるわけで、まあ、仕方がない部分もあるわけなのだが。
なんとか、この山でやって欲しくない旨を伝えたが、向うも引き下がらない。
・・・まあ、しゃーないか。って事で、しぶしぶ了承した。
すると、軽トラが続々とくる。
7台くらいは来た。
「おいおい、そりゃ来すぎだろ。人ん地に入ってくるんだから、乗り合わせて来いや!」と思ったけど、もう遅いか。
鉄砲ねぇ。
興味がないことはないけど、免許とって、鉄砲買って、2、3回撃って、たぶん、すぐにやらなくなるだろうなぁ。
昔は、エアガンとか、ガスガンとかで、いろんなもん撃ってたけどなぁ。
どうなんだろ?
そう思うのなら、いっぺんやってみるのは手だけどなぁ・・・
まあ、いいや。
鉄砲隊が山に入って、しばらくすると・・・「パンッ!、パンッ!」と銃声が。
その瞬間に思ったこと「イノッチ逃げてくれ!」だった。
出会ったことはないけども、この山に住んでいるってことは、まあ、その、一応、同居みたいな感じ?
別に、僕の家畜じゃないけど、でも、そのー、そんな感じ?
どうせなら、どっかの人にやられるんじゃなくて、僕がちゃんと捕まえて、僕がちゃんと食べてあげたい。
「やられるなー、イノッチ!頑張れー」と、心の中で叫んでいた。
鉄砲隊は、ほんの1時間ほどで移動していったので、僕の山では仕留めてはいない様子だ。
「よかった・・・」
明日もやるといっていたけど、また来るんだろうか?
ゲート閉めて、鍵かけちゃおうかなぁ。
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