うちには、ビワ・スモモ・柿の三種類の果実の木がある。
このうち、ビワには、一度もありつけたことがない。
そして、ここに来た当初は収穫できていた柿は、ここ数年、ハクビシンにやられている。
スモモは、僕が来た当初は、実が大してついていなかったが、スモモの木の上に畑を作ったことで栄養素が回ったのか、4年前からタワワになり出した。
ビワの木は大きく目立っていたため、当初からハクビシンの餌になっていたのだろうが、柿の木は、他の木が生い茂り、実のつきも悪かったのだろう。
しかし、僕が周辺の木を伐採したため、日が当たり実がつき始めた。
それをハクビシンに発見されてしまった。
スモモに関しては、3年前と一昨年にタワワに実った。
しかし、昨年は、ハクビシンに実の小さいうちからやられ全滅し、収穫ができていない。
そのため、今年は、なんとしてもスモモを死守する決意をしたのだ。
金網と電柵
ハクビシンは、木登りが得意である。
ビワが常にやられ続けるのは、ビワの木自体が大きく、隣に大きなソメイヨシノがある。
そのため、ビワの木周辺を囲っても、ソメイヨシノから飛び移られる可能性が高い。
現に、数年前の『ハクビシンとの攻防 ビワ戦』では、ハクビシンはビワの木だけではなく、周辺の木にピョンピョンと飛び移っていたのを目撃している。
さらに、かなりの高さから飛び降りても平気らしい。
では、ソメイヨシノも囲えばいいと思われるだろうが、ソメイヨシノの隣にも巨木が存在しており、広範囲になりすぎるのと、高低差が激しく網の隙間ができてしまいがちになるため、今の所、ビワは諦めているのである。
その点、スモモと柿の木は大きくなく、周辺の木も伐採したため、他の木から飛び移られることはない。
高低差はあるが、なんとかカバーできる。
そこで、スモモの木と柿の木と、その上の畑をぐるっと一周、柵で囲った。
さらに、金網を登ってくることも考え、金網の上には電柵を張り巡らせた。
これでどうだー!
ほぼ、毎晩の監視体制
金網と電柵設置からしばらく経った。
これまで、ハクビシンが来た形跡はない。
さらに、毎晩のように、気がついた時には、スモモの木にサーチライトを当ててハクビシンがいないか確認している。
ハクビシンの他、犬も猫もヤギも、ライトを当てると目が光る。
人間も?か、変わらないけど、ライトを当てた時に、彼らはこっちをじっと見るので、非常にわかりやすい。
ただ、ハクビシンの奴らは、最初の頃は、ライトを当てた際、何事かと思ってじっとこちらを見ていたが、それが人間に気付かれることだと察し、ライトが当てられると、木の葉っぱの間に隠れるようになった。
そのため、ライトを当てた時に、目の光が見えなくても、枝葉の揺れを見る。
不自然に揺れる部分がある場合、そこに、ハクビシンが潜んでいるのである。
ただ、ほぼ毎晩監視しているが、今の所姿は見えない。
例年、身が成り出すと小さいうちから食べにくるのだが、今のところ被害はないようなのだ。
今年は、なんとしても死守する
今年は、気合が入っている。
なんせ、うちの奥さんが非常に楽しみにしているのだ。
今回の金網と電柵も、GWに奥さんが山に来ていた時に一緒に設置。
そして、来月の収穫時期にも来るというので、その時に、全滅していたら悲しすぎる。
スモモは、数少ない、うちの奥さんの、小山のお気に入りポイントなのである。
そんなわけで、スモモは死守せねばならない。
成熟スモモはプライスレス
スモモなど、買えばいいとも思えるかもしれないが、そこは、買ったスモモではダメな理由があるのだ。
それは、売っているスモモは、成熟していない。
放っておけば、熟してくるのだろうけど、やはり、木についたまま熟したものと旨味が違うのである。
スモモが完全に熟すと、甘いワインのような香りがする。
本当に腐る前という感じ。
行きすぎると腐った感じになるが、そのすぐ手前の瞬間に収穫すると、最高の成熟度で食べられるのである。
これが最高にうまい。
この成熟した状態のスモモを売ろうとしたら、朝、収穫して、その日のうちか、翌日の午前あたりまでに売り切らなければならない。
それを過ぎると、ぐっちゃりした感じになってしまうのである。
置き場所も、直射日光に当たらない場所で、多くの人が手に取らないようにしなければならない。
手で持つと、その部分がすぐに黒くなってきてしまうのである。
収穫する際も、柔らかいので、あまり多くの実を重ねて収穫できないので、少量ずつ収穫していかなければならないという手間もある。
ということで、売っているスモモではダメ。
確実に、成熟するまで死守しなければならないのである。