その昔、僕がまだ初々しい10代の頃。
2つの夢を見ていた。
1つは、「社長」もう一つは「マッチ」
「マッチ」というのは、歌手の近藤真彦さんのことだな。
要するに、歌手になりたかったのだ。
そして、中学生の時、オーディションなるものを受けて見た。
東京まで来て、ホリプロへ行った。
当然、不合格。
ついでに、養成所というところのオーディションも受けた。
もちろん合格。
で、入学金30万円もってこいだってさ。
その当時は、何もわからないガキだったので、おっかさに頼んで、ひいばあちゃんから30万円をもらって来た。
でも、当然だけど、生活費だとかなんだかんだあるので、中学生の僕では上京できずに断念。
その30万円は、どこ行ったんだろう?と思ってが、数年後、親父がパチンコですっからかんにしたと知った。
そんなわけで、中学生の夢は儚く消えたのだが、いよいよ19歳になって、第2のチャンスが訪れた。
地元の歌手の元で、レッスンをすることになったのだ。
先生の店で、日々、8トラのカラオケで猛練習をした。
おかげで、多少の格好はつくようになったが・・・
ある日、先生からショッキングな話を聞いた。
それは、芸能人が売れるためには、やっぱり、大物に気に入られなければならない。
そのためには、男でも、おばさまがたに×××もありうる。
と、いう話。
「や、やっぱり・・・そういうことがあるのかぁ」
悩んだ末に、歌手はやめて、社長になることにしたのであった。
-----