原木しいたけホダ木の本伏せ

一昨日から、原木しいたけ栽培のためのホダ木の本伏せをやっている。
ホダ木というのは、しいたけの原木のことで、僕の場合は、コナラを使って、そこにしいたけの菌を打ち込んでいる。

本伏せというのは、実際に、しいたけ畑の中に、しいたけの原木を並べる作業のこと、では、本伏せの前は何かというと、仮伏せというものだ。

仮伏せは、冬の間にコナラを切って、しいたけ菌を打ち込んで、菌が木全体に回るように、ある程度の湿度を維持し乾燥しないように、一ヶ所にまとめて置くことである。

冬が終わり、乾燥した季節が過ぎた。
そこで、梅雨がくる前に本伏せを行うのだ。
仮伏せは、湿度が下がり過ぎないようにしてあるので、梅雨に入ってしまったら、湿度が上がり過ぎて、雑菌に入られたり、カビたりしてしまうためだ。

本伏せ場所は、雨が当たり、光は木漏れ日、風が通り、湿度が高めな林の中

原木しいたけ栽培をやっている人たちの多くが、針葉樹林(杉やヒノキ)の中で栽培をしている。
もちろん、広葉樹林でもいいのだが、針葉樹林の場合、空を覆い尽くすように葉っぱが生い茂り、直射日光が当たることがない。
さらに、木が高く成長するので、地面近くは風の通りがいい。
それでいながら、雨はあたる。
そして、山としては残念なことではあるが、光が地面に当たらないので、草木が生えてボーボーになることがないため、草刈り不要というわけだ。
ってことで、僕も、杉林の中に、原木を設置することにした。

ジャガくんが入れず、手で運ぶハメに

やってしまってから、若干『失敗だったかな?』
と、思ったのが、ホダ木を設置する場所まで、ジャガくんで木を運ぶことができなかったこと。
急斜面なので、数十メートル手前までしか持ってこれず、あとは、かついで運んだ。
運んでいる時は、無心で、エッコラエッコラ運んでいたのだが、こうしてPCを前にBLOGを書いていると、ふと気がついた。
『ジャガくんで、運べる場所に変更すればよかったのにな』と。
まあ、すでにやってしまったので、今更、遅い。

しいたけが出来るのは、早くても来年の秋

原木しいたけは、普通の野菜のように、すぐにニョキニョキ出てこない。
通常、2年〜3年、菌は木の中でモゴモゴしている。
なので、早くても来年の秋、本格的に出始めるのは再来年の秋からということになるだろう。

現代社会を生きていると、なんでもかんでも変化が早く、それでいて、寿命が長い。
今、90歳とか100歳とかという人たちは、戦前・戦争・戦後の高度成長期、オイルショック、そしてバブル、IT革命など、とんでもなくいろんなことを、一つの人生の中で経験してきているが、今後、100年は、その何倍もの変化があるのだろう。

しかし、山にいて、自然と暮らしていると、ほぼ変化なし

木が急に大きくなることはなく、川の流れも、動物の営みもほとんど変わらない。
そして、しいたけもハイスピードで育たない。
急激な変化が起こるとすれば、人が、何かしら手を加えたときくらいである。

ちなみに、しいたけをハイスピードで育てる方法もある。
秋になったら、原木を水にジャバッと浸けてから外に出しておくと、ニョキニョキ出てくるらしい。
さらに、コンコン叩くとか?

スーパーには、年中、同じような野菜が並んでいるが、これも、人間の必殺技によって生み出されている。
ハウス+水耕栽培によって、温度、湿度、水分量、光、栄養素などを完全に管理して年中、ハイスピードで栽培している。

動物に至っては、食肉用の牛や豚には、成長剤を投与するのか食べさせるのか?
たまごなんてのは、1日中電灯を付けっぱなしにして、夜が来ない環境にすることで、1日1個の産卵を1日2個産ませて生産量を倍にするということまでやっているのだ。

すごいというのか、恐ろしいというのか・・・

とにかく、しいたけは、早くて1年半後なのだ。

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