OPERA(ヤギ)が、僕の元に来てから2ヶ月半。
ぼちぼち「オペラー!」と呼ぶのにも慣れてきたのだが、実は、今まで、いや、今でも少し、OPERAを呼ぶ時に「Jeny(ジェニー)!」と呼びそうになる。
Jenyというのは、ちょうど10年前の2009年に、青山スタジオの近くに、捨てられていた病気の子猫のことだ。
それ以降、スタジオと隣のオフィスで飼っていた。
一般的に、都会では特に、猫は屋内で飼うのだろうけど、Jenyは、屋内にも野外にも出入り自由にしていた。
大都会のど真ん中に住みながら、自由を謳歌できる飼い猫は、とても珍しかっただろう。
青山スタジオの閉鎖と同時に、Jenyは、元店長に引き取ってもらったのだが、その後、脱走し、行方がわからなくなってしまっていた。
きっと、野良になってからは、長くは生きられなかったと思う。
そして、うちには、OPERAが来た。
当初は、Jenyの次に、OPERAを飼い始めたことから、思わず「Jeny(ジェニー)!」と呼びそうになるだけだと思っていたのだが、だんだんと、そうではない気がしてきたのだ。
飼い犬なども、死んだのち、新しい犬を飼い始めると、その犬の魂は、以前の飼い犬の魂と同じだということが言われる。
同じ飼い主の元に、また、生まれ変わって戻ってくるのだそうだ。
もしかして、OPERAもJenyではないか?
と、思うようになってきた。
とはいえ、確かめようはないので、単なる僕の想いというだけのことなのだが、Jenyが、また僕の元に来てくれたとしたら嬉しい。