檻を作った。
と、言うと、ヤギの檻に聞こえると思うが、実は違う。
人間の檻である。
普通は、ヤギの行動範囲を制限するために柵を設置する。
しかし、今回作ったのは、僕の領域にヤギを侵入させないために、自らを檻の中に入れると言う手段を用いた。
ヤギの運動性能を見ていると、ちょっとやそっとの柵など飛び越えるし、少しの隙間に頭を突っ込んで抜けようとする。
完全に、頑丈に、隙間を埋めて柵を設置しないと、行動を制御するのは不可能だ。
それは、OPERAが子供だと言うこともある。
大人になれば落ち着くのかもしれないし、集団で行動していれば、暴走することはないだろう。
しかし、子ヤギが一匹である。
人でも、動物でも、会ってしまったら、そばに行きたがる。
「何が何でも行ってやるー」と言う命知らずな行動に出るので、とてもじゃない。
柵など、突進して倒してしまうような勢いなのだ。
ってことで、ヤギの行動を制御できないので、なんとか自分のテリトリーだけは守ることにしたのである。
最初、柵の隙間を13cmで作ったのだが、OPERAは、その隙間に無理矢理頭を突っ込んで、胴体を引っ掛けながらも、隙間から侵入してきた。
こりゃあかんってことで、隙間を9cmに変更。
チャレンジした形跡はあったが、さすがに9cmは入らなかったらしく、その後は、無理矢理突っ込んでくることはなくなった。
その柵にマグネットと逆側に鉄板をつけ、蝶番で開閉できるようにした。
正面は、簡易的な柵になっているのだが、そのままでは、よじ登って入ってきてしまうので、補強することにした。
使用したのは竹。
山を登ったところに竹林があるが、もっと近い場所に竹林があることを思い出した。
行ってみると、イノシシにやられずに残っているタケノコを複数発見!
とはいえ、今回の目的はタケノコではない。
青々とした青竹である。
3本ほど伐採して、必要な長さに切断。
その後、ナタで割っていく。
で、設置してみたが・・・ダサい。
ダサすぎるけど、まあ、とりあえずいいとしよう。
テラスを柵で囲ったことで、もう入れないと悟ったのか、無理矢理侵入してくることはなくなったOPERA。
今は、風呂の入り口を陣取っている。
前は、風呂の中まで侵入することがあったが、中に入ると、僕が血相を変えて追いかけ回すので、それが、なんとなく分かったのか、分からないのか、中には入って行かなくなったようだ。
それなら、テラスも追いかけ回せば来なくなるのでは?
と思うかもしれないが、テラスは、板張りで快適なのと、僕が部屋にいるときには、最も近い場所で安心するのか、どんなに追いかけ回してもダメだったのだ。
ちなみに、ヤギの足は速い。
僕も、足は遅い方ではないが、全速全開で走っても、まったく追いつかない。
上りになったら、まったく歯が立たない。
OPERAの方は、捕まらない程度に走っているのだろうが・・・
ってことで、人間の檻、完成です。