薪として“細い木”と“太い枝”って役立たず?

山に来て2年半、五右衛門風呂を薪で焚くために、日々、薪というものに関わっているにも関わらず、今頃気がついたことがある。
それは、

細い木と太い枝って薪にするには役立たず?

ってこと。
今までの人生、木が大量にあるという経験がないので、木の全部、葉っぱ・枝・幹などを、余すところなく使おうという頭があり、まずは、杉の葉を燃やし、細い枝をいれ、太めの枝を入れ、割った薪を入れて、割れないような細い木も使っていた。

しかし、前々から地元の人々と話をすると「木はいくらでもあるのだから・・・」と言われることがあった。
要するに、セコセコと全部回収しなくたっていいだろってことである。
枝や木の先端部分など、そこらへんに放っておけばいいってことなのだが、僕としては、使えるものは使わなきゃ!と思っていた。

しかし、この冬に薪ストーブを導入したことで、薪の消費が3倍以上になり、効率よく薪を作らなければならないと思い始めてきたとき、どうも、薪というのは、

単純に、細ければ早く乾き、太ければ遅いということではない

ことがわかってきた。
山に来た最初に冬に、木を乾燥させるのに1、2年かかるので、とにかく木を切っておかなきゃならないと思い、200本以上を伐採したのだが、回収できなかったのと、回収できたものも皮をむいておかなかったことで、結局は、すべての木が使い物にならなくなってしまった。
それによってわかったことは、

皮が付いていたら全然乾かない

ってことだった。
水分が抜けるのは、切った断面からだけで、皮の部分からは水分が抜けないので、結局は、何年放置していても乾かず、逆に水分があることによって菌や虫が入り食われて、腐ってきて、スカスカのスポンジ状になり、余計に水分を吸収してしまうほどになってしまうってこと。

薪割りというのは、太い木を細くするという目的もあるが、大きな目的は、

木の断面を露出させること

であるのは、わかってはいたが、皮がこんなにも水を通さないなんて思ってもいなかった。
とはいえ、そう分かった上で、少し考えてみれば、皮が水を通していたら木が生きていけないだろってことに気がついたんだけど・・・テヘッ

薪割りをしていると、太い薪は容易に立てて割ることができるのだが、

細い木や太めの枝(直径10cm以下)は立てにくいので割れない

ってことに気がつく。
今までは「皮がついていてもどうということはないだろう。細いんだから乾くだろう」と思って薪として利用していたのだが「皮がついたままでは乾かない」と思ったら、細い木や太めの枝は、全然乾かないってことになる。
ってことは、薪として役立たずだということに気がついてきた。

どおりで、各家々の薪棚に割っていない木や枝が見当たらないわけだ

いろんな家の薪だなを見ると、割った薪だけが積まれていて、割られていない細い木や太い枝は積まれていない。
理由は、こういうことだったのか・・・

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