山に来て初めての春。
春といえば、暖かい風、花々の香り、新芽がいぶき、素晴らしい季節。
のはずなのに、この日本は、戦後の杉・ヒノキの植林によって、花粉症に国民は苦しめられている。
にも関わらず、暴落している価格ゆえ、放置され、ヒョロヒョロとした役立たずの木々が山中に溢れかえっている。
この国の山は、異常事態である。
僕は、花粉症になって、すでに、20年以上になる。
花粉症になった当初が、最も苦しい時だった。
朝目が覚めると、まず、一気に鼻が詰まってきて息ができなくなる。
目を開けようと思っても、目ヤニでくっついてしまって、目が開けられない。
手探りで、洗面所まで行き、顔を洗って、鼻をかむ。
目ヤニは取れるが、鼻詰まりは、改善されず、苦しい口呼吸のまま日々を過ごす。
それから、いろんな対策をしてきて、徐々に、症状は軽くなっていった。
そして、運命の時がやってきた。
それが、今年。
杉とヒノキのど真ん中に引っ越してきたのだ。
僕の持論は、杉やヒノキの花粉だけが、花粉症を引き起こすではなく、排ガスなどの汚染物質があることで、花粉症の症状がひどくなると考えていた。
なぜなら、田舎へ行けば行くほど、花粉症の人が少なくなって行くからである。
花粉だけが原因であるならば、田舎へ行けば行くほど、花粉の量は増すわけだから、花粉症の人が増えて行くのが当然だと思うが、結果は、逆だ。
こっちでは、花粉症の人にあったことがない。
杉・ヒノキが、花粉をバンバン放出しているのに、花粉症で苦しんでいるのは、どこを探しても、僕だけなんて、おかしすぎる。
そこで、空気が汚染されていない場所なら、花粉が多くても花粉症がひどくならない。という持論を検証できると考えていた。
のだが、実際には、山仕事で、チェーンソー(ガソリンエンジン)やユンボ(ディーゼルエンジン)、林内作業車(ディーゼルエンジン)を使用することによって、東京にいる時よりも、排気ガスをもろに吸い込んでしまうことが発覚。
検証不可能に思えた。
しかし、ここ数日で気が付いたことがある。
作業を、しない日もある。
そんな時、なんと、花粉症の症状が軽くなってる(ように思える)のだ。
逆に、作業をした日は、花粉症になった当初のように、ひどい症状に襲われる。
朝、目ヤニで目があかず、常時、鼻詰まりと、鼻水がで放題という状況だ。
作業をしない日でも、多くの時間を山で過ごしているので、花粉自体は、たくさん吸い込んでるはずなのだ。
ただ、それでも、念のため、薬を服用しているので、症状が軽くなっているとは、断言はできてはいない。
どちらかというと、作業をして、排ガスを大量に吸い込んでいる日が、あまりにもひどく苦しいので、それに比べたらはるかにマシになっているという程度なのかもしれない。
数日前に、全ては相対的で、どちらが良いも悪いもないということを書いた。
花粉症に良い点を見つけられないと思ったが、もしも、この苦しさをなんとかしたいという思いで、花粉症に効くサプリメントなどを発売したとしたらどうだろうか?
効くか効かないかは、自分が人体実験台になるのだ。
それで、効果を検証。もちろん、医薬品でなければ「効果がある」とは言えないが、それでも、効果が期待できることは訴えられる。
そして、きっと、サプリの成分は、杉自体から採取できるものになるだろう。
そうなれば、材料費は無料だ。
花粉症は、多くの日本国民が、苦しんでいるアレルギーなので、それに効果があれば、かなりのビジネスになることは間違いない。
と、そんなことも考えられる。
杉の葉っぱと花を粉砕して粉にして、カプセルに詰めて飲むようにしたら、多分効くような気がするのだが・・・
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