僕が、物心ついた時、住んでいたのは借家だった。
その後引っ越して、公営の団地暮らし。
それから、一人暮らしになったが、一軒家には住んだことがなく、ずっと、庭のある家が憧れだった。
東京に出て4年後、板橋から青山へオフィスを移転するのをきっかけに新居を探した。
新築、1階、角部屋、1LDK、庭付き、敷地内駐車場、青山一丁目駅から徒歩5分以上10分以内(オフィスまで、少し歩きたかったため)、という、世間知らずな条件を不動産屋さんに提示した。
もちろん「そんな物件、存在しない」と言われたが、僕の不動産運は最強らしく、しっかりと条件にぴったりな物件を見つけて引っ越した。
そこで、小さな庭だったが、その片隅に畑を作ったことが、僕が人生で初めて畑を持った時だった。
あれから15年が経ち、僕は自分の土地で畑を作っている。
昨年、山に来たばかりの頃に、小屋の脇に苗を植えてみたが、全く育たなかった。
僕は、どこでも野菜くらいは育つと思っていたのだが、そう簡単にはいかなかったのだ。
シャベルで、土を掘ってみると・・・硬い。
土が硬すぎる。これでは、とても根が張れないことが判明。
その後、クボちゃん(ユンボ)を買ったので、硬い土もガシガシと掘り返すことができたので、カレヤン(Porsche911)の簡易ガレージの脇に、土を盛って畑を作った。
今度は、最初よりかは幾分育ったのだが、それでも、育ちがいいわけではなかった。
その後、山の土には、野菜に必要な栄養分がないことがわかった。
とりあえず、そこらへんの養分がありそうな黒い土を集めて来て、盛った土の上にかぶせてみた。
さらに、毎日、ミミズコンポストからです液肥を水に混ぜて、せっせと水やりに励んだ。
すると、昨年は、お粗末に終わった夏野菜だったが、今年は、それなりに育って来たのだ。
もちろん、家庭菜園と比べると、まったくもって収穫量は少ない。
しかし、僕一人で食べる分には、まあまあ事足りるほどには育っている。
苗代と、収穫できた野菜の価格を比べると、まだまだ、苗代の方が高くついているが、それでも、朝どれならぬ、今どれ野菜が食べられるというのは幸せである。
都会に暮らしていると、なかなか贅沢なことなのだが、こうして田舎にいると、そんなことは当たり前。
逆に、どこのうちでも採れすぎて困るくらいに収穫できるのだから。
そう思うと、都会と田舎には、貧富の差があるというが、金銭的には都会人は富んでいるだろうが、幸福度は田舎人の方が富んでいるように思える。
空気や水も、環境も、多くのものは田舎の方が豊かだ。
僕はその両方を享受して生きているが「みんなもそうすればいいのに」とよく思う。
都心に近い別荘地では、一般人は手が出ない額だろうけど、飛行機を使って行ける場所には、普通の人でも十分に手に入る土地がゴロゴロとしている。
僕の住む松山周辺もそうだ。
空港にも近いし、成田にも羽田にもアクセスできる。
安い土地を買って、自分の手で家を建て、畑を作り、休日をのんびり過ごすことは、決して夢ではないのだ。
Let's go INAKA everybodyである。
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