幸福度調査

誰が調べたのか知らないけど、
幸福度調査なるものがあるらしい。

幸福度が高い国として有名なのが「ブータン」ですよね。
ブータンの幸福度は、なんと96.7%という驚異的な数値です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E7%B7%8F%E5%B9%B8%E7%A6%8F%E9%87%8F

なぜ、こんなにも高く、なにに幸せを感じるのでしょうか?
以前、こんな話しを聞いたことがあります。
フィリピンかどこかでの幸福度調査で、約70%の人が幸せだと答えたようです。
すると、その中の一人がこんな事を言ったというのを聞きました。

雨をしのげる屋根があり、
家族が共に暮らし、
毎日食べるものがあり、
何事もなく日々を過ごせる。
これ以上の幸せがあるのでしょうか?と。

今、机の脇に置いてあった一冊の本を手に取りました。
その本にこんな言葉を書いたコピーが挟まっていました。

「あたりまえ」

あたりまえ こんな素晴らしいことを
みんなはなぜ 喜ばないのでしょう
あたりまえであることを お父さんがいる お母さんがいる
手が二本あって 足が二本ある 行きたい所へ自分で歩いて行ける
手を伸ばせば 何でも取れる 音が聞こえて 声が出る
こんなしあわせが あるのでしょうか

しかし 誰も それを喜ばない あたりまえだと 笑ってすます
食事が食べられる 夜になるとちゃんと眠れ そして また朝が来る
空気を胸一杯吸える 笑える 泣ける
叫ぶことが出来る 走り回れる
みんなあたりまえのこと
こんな素晴らしいことを みんなは決して喜ばない
そのありがたさを知っているのは それを無くした人達だけ
なぜでしょう あたりまえ

<井村和清著「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」祥伝社刊より>

これは、僕が伊勢に水行をやり行ったときにもらったものです。
詳しいことは知りませんが、フィリピンでも内戦が続き
家も、家族も失い、食べることも出来ず、
日々不安と恐怖の中で生きなければならなかった人達にとって、
屋根があり、家族がいて、食事が出来て、不安や恐怖がない生活は
人生で最も大きな幸せであったに違いないでしょう。

僕は、この夏、この当たり前のことが
いかに幸せであるか実感しました。
ほとんどの人達が、当たり前のように過ごしている日々が、
僕にとっては、とても新鮮でとても幸せを感じることの出来ることでした。

今まで、みんなが普通に経験することなど、
正直なことを言うと、大した価値はないと思っていました。
それよりも、多くの人が手に出来ないものを手に入れることに価値をみていました。
それは、それで、もちろん価値のあるものです。
しかし、当たり前のものを捨てて手に入れるほどの価値はありません。

最も大切にすることは、この当たり前のことなんだと気づいた夏でした。

-MARK'S LIFE:日常