交通事故を振り返る

次に、Uターン車両が、後方未確認でバックしてきてぶつかったケースを振り返る。
これは、僕もUターンしようとしていたので、後ろにいたというものなのだが、過失責任としては停車していたので『0:10』だったが、本来であれば、僕が、もっと気を付けるべきところがあった。
前の車が右ウインカーを出している時点では、右折なのか、Uターンなのかはわからない。

右に大きく曲がっていったあたりで「Uターン」であることがわかるのだが、その見極めが、もっと早くできていればこの事故は防げたかもしれない。
ただ、前の車両がUターンだったとしても、道幅と車両からすれば、切り返しは不要だった。
切り返しが必要になってしまったのは、運転者が中年の女性で、Uターンが下手だったということが大きな原因の一つだったのだ。

ただし、僕は、前車がUターンだと分かって、「この道幅、この車両なら一発で行ける」と勝手な予測をしたことも事故の原因の一つだと考える。
その予測の中に『運転者のUターンが下手』という予測情報が盛り込まれていなかったのだ。
その予測が入っていたとすれば、少し後方で待っていたかもしれないのである。

東京都心では、平日に、あまり下手すぎる運転者に出くわすことがない。
平日に走っている人たちのほとんどが、混み合う道路の中を、しょっちゅう走り回っている人たちばかりなのだ。
ただ、この後出てくるが、タクシーだけは、やたらと無謀運転ではある。
そして、土日には、少し郊外に行くとサンデードライバーがたくさん出てくるので、基本、土日には、必要時以外は運転はしない。

この日は、平日の昼間であったが、こうした事故が起きてしまった。
もちろん、少し、お互いの車のバンパーに傷がついた程度で、怪我などは一切ない。

最後は、都内の4車線道路を走行中の出来事。
この時、僕は奥さんの車を借りて乗っていた。
白いポルシェ911である。

4車線のうち2車線目が混雑していた。
1車線目というのは、左側に駐車している車などがあり、あまり混雑してない時が多い。
3車線目は、ほどほどに車がいる状態。
4車線目は、見てはいないが、右折専用レーンになっていく車線だったかもしれない。

僕は、2車線目を走っていたが、緩やかな左カーブを曲がっていると、遠くの方まで1車線目が空いていることに気がついた。
そして、駐車車両を避ける必要がないような車線の状態だったため、1車線目に車線変更をした。

2車線目が混み合っている横を、抜き去っていった。
その時、2車線目から急にタクシーが1車線目に出てきて、ドカン!

当然、タクシーはバックミラーを全く見ずに、1車線目に出てきたことで起こった事故だった。
タクシーのちょうど真横を通り過ぎる際に出てきて、こちらのフロント部分にタクシーの後方部分が接触した。
タクシーがバックミラーを一瞬でも見ていれば、その視界に入った位置にいて、タクシーのバックミラーの死角になる位置ではなかったことを付け加えておく。

過失割合は、1:9であったが、タクシーの方は、割合『1』の自社車両分の負担をタクシー会社の方で負い、実質過失割合は0.5:9.5という感じになった。
この時は「俺は悪くない!」と思っていたが、それでも、心の中に、もっと気をつけていれば防げたかもしれないという思いはあった。

それは、1車線目というのは、通常、最も低速走行をするべき車線である。
この時、仮に僕が3車線目を走っているのと、1車線目を走っているのでは、過失割合は同じでも、1車線目を走っている時の方が、気をつけて走らなければならない。
なぜなら、1車線目というのは、2車線目から目視しにくい。
基本、右ハンドルだからだ。
さらに、駐車車両が動き出して1車線目に出てくるかもしれない。
もしくは、歩道から人が飛び出してくるかもしれない。

1車線目というのは、3車線目よりも、事故の確率が圧倒的に高くなるものなのだ。
しかし、僕は、そうした注意を怠っていた。
もっと、気をつけて走る必要があったのだ。
この時、2車線目が混雑しているのだから、この事故のように、2車線目から車線変更してくる車がある可能大きい。
当然、僕自身、その可能性は考慮して、2車線目の車の動きには注意していた。

しかし、まったくバックミラーを確認せずに、真横から飛び出してくることは防ぎようがなかったのだが、スピードを落としていれば、もう少し確率を下げることはできたかもしれないとは思うのである。

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