久々にケンタッキーで、チキンにかぶりつく

年の瀬の12月29日、僕は、成田へ飛んだ。
結婚してから、奥さんの実家へいくのが通例になっており、今年で9年目である。
今までの人生で、土、日が休日だったことは、ほとんどなく、サービス業をしていて、平日休みが身に付いており、お盆やお正月なども、家で一人で過ごすことが多かった。

しかし、人との交流が増えてくると、多くの人たちは土日休みなので、僕自身も、土日やお盆・お正月という一般的なサイクルに合わせたスケジュールになってきた。
土日に忙しく仕事をしていれば合わせられないが、もうかれこれ10年ほどは、国民の義務とされる労働的なことをしていないため、平日だろうと土日だろうと関係がなくなっているのである。

そんなわけで、恒例の年末年始が始まり、今年は29日に行く事にした。
29日となると、航空券は倍・3倍という値段に釣り上がっている。
それでいて、激混みである。

今回は、フライト予約が遅かったため、いつもの席が空いていないのはもちろん、ほとんどの席は選ぶことができない状態だった。
なので、わざわざ数百円を支払って席を指定せずに予約をした。
すると、案の定、狭い席の後ろの方の真ん中という地獄の席になっていた。

ただ、フライト時間は1時間半。
じっと耐えていれば過ぎ去ってくれる時間である。

両脇に来たのは、両方とも若めの男性だった。
体つきも太ってはいないので、その点は安心できた。
しかし、いつも思うが、

肘掛けは誰のもの?

均等に考えれば、三席の中央にある二つの肘掛けのうち、2/3は真ん中の席の人のものだろう。
三席で4つの肘掛があり、4つを3で割って考えれば、1.3333である。
1.3333を2で割ると、0.6666となり、2/3と同じである。

ところが、いつも、お構いなしに占領される。
それも、ひどい時には、肘がこちらの席にはみ出ていることすらある。
ただでさえ、めちゃくちゃ狭いジェットスターの席で、それも、男三人できゅうきゅうなのに、少しでも余裕の持てる端の席に座りながら、肘掛を占領する。
それが、両側からやられたら、本当に地獄の1時間半なのだ。

そんな地獄時間をなんとか耐えて、ようやく成田に降り立ったのは、すでに日が沈みかけていた頃である。
いつもは、朝や昼間のフライトにするが、29日は、前述したように、航空券の値段が跳ね上がっている。
朝のフライトは、価格が3倍だったので、夕方着にしたのである。

飛行機を降りてしまえば、地獄のジェットスターのことも忘れ、開放感に浸る。
LCC用の第三ターミナルから、第二ターミナルへと移動して、車寄せに向かう。
前回のコロナ真っ只中と違って、今回は、飛行機も満席だったが、車寄せも満車である。

その中で、ずっと前の方に止まっている、真っ白なポルシェを見つけた。

この時間から帰れば、すでに夕食の時間になる。
夕食に何を食べようかと話す中で出たのが「久々にケンタッキー食べたい」だった。
ケンタッキーといえば、なんとなくクリスマスに食べるもので、クリスマスが過ぎたらケンタッキーの出番はないように思えるが、特にクリスマスらしいことは何もしていないので、この年末に、そして、12月29日は、僕の誕生日であるのだが、だからと言ってケンタッキーではダメだということはないだろう。
ってことで、ケンタッキーへ向かった。

お店に到着すると、駐車場には一台も車はなく、店内にもお客さんはいない。
店の前に車を止め、店内へと入る。
注文を済ませ、二人で窓際の席に座った。

久々のケンタッキーは、変わらない味だった。
大手のこうしたファーストフード店というのは、どこに行っても店構えは同じ、店員の言葉も同じ、メニューも同じで、味も同じ。
悪く言えば、なんの個性もないという事になるが、よく言えば、どこに行っても安心できるとも言える。
特に、海外に行った時には、なんの心配もなく食べられるというところがいいところだ。

12月29日という年の瀬に、ポルシェで来て、ケンタッキーを頬張る中年カップルは、どう見られていたのだろうか?と気になった。
最近流行りのYoutuberとか?そんな風に見られるか?若くないところが予測がつきにくい。
なんにせよ、まともな職業っぽくないように見られているのか?など、どうでもいいことを空想していた。

年末年始は、多くの人がそうだろうが、たらふく食べて正月太りになっている。
僕もそうである。
山に戻ってきて、粗食で日々暮らそうかと思っていた矢先、戻ってみたら事件が発生していた。
その話題は、また別の記事にて。

-MARK'S LIFE:日常