昨日の朝、地震を感じた。
この山に来て4年になるが、初めてだ。
関東にいるときは、頻繁に地震があったため、少し揺れても対して気に留めなかったが、4年間も体感していないと、少しの揺れでビビった。
いよいよ、南海トラフか!?と、身構え、外に出る準備をした。
しかし、ほんの少し揺れただけで治まり、結局、その後は揺れなかった。
今までの4年間の中でも、地震はあったようなのだが、僕が、この山で体感したことはなかった。
やはり、強固な岩盤の上にいるためなのかもしれない。
それゆえに、体感するほどの揺れは、直感的に、大きな地震だと感じてしまう。
地震の情報を見ると、震源地は、僕が住んでいる場所から南に100kmほどのあたり、地震情報によると、僕のところは震度2か3となっている。
体感的にも、確かに2と3の間くらいだと感じた。
東京にいるときは、ほとんどが鉄筋コンクリートの中だったので、震度3とか4とかでは、まったく動じる必要はなかった。
しかし、大きく倒壊するのは、木造住宅であり、それも、耐震構造になっていないものだ。
今、僕が暮らしている小屋も、木造の軸組工法で、さらにほとんどがガラス張りなので、一般的な住宅よりも地震に弱そうである。
ただ、唯一、安心できる点としては平屋だということだ。
一般住宅に多く用いられている軸組工法であるが、これがたぶん、最も地震に弱い作りなのではないかと思う。
それなのに、この地震大国日本で、多く用いられている理由は何なのか?
僕の考えとしては、湿度の高い日本では、軸組工法が最も快適に過ごせる作り方だからだと思われる。
柱が軸で、壁を付けようが付けまいが、家主の勝手だから、壁が少なければ、それだけ地震には弱いが、日々の暮らしは快適に過ごすことができる。
かたや、ツーバイフォーは、壁で支えるため、絶対に多くの壁が必要だし、僕がガレージで使ったログハウスも、基本的には壁で支えているため、窓を多くは取れない。
ツーバイフォーもログ組みも強固にはなるが、日本の気候に向いているとはいえない。
僕の場合は、ログはガレージなので、窓は少ない方が良い。
そして、木材の湿度調整機能は、人間にももちろんだが、車にもとても良い。
そのため、ログは、ガレージ向きだと判断して、ログガレージ を建築したのだ。
「ここまで手をかけて作り上げた建物が、ガレージだと言うのがもったいない」と言われるが、僕にとっては、本宅を作る前の実験的な建物なので、ガレージとか物置とかの程度で良いと考えている。
別に、チープな建物が欲しいわけではなく、コンクリート基礎もログ組も、焼き杉も、窓作りも、屋根掛けも、すべてが練習のためにある。
【家は三度建てなければ、理想の家にはならない】を真面目に、やっていると言うだけだ。
それはさておき、早朝の揺れは、僕を動揺させた。
揺れによって、周囲を取り囲むガラスが割れれば、建物の倒壊以前に怪我をする可能性は高い。
揺れを感じた瞬間に、Tシャツと股引きにサンダルを履いて外に出ようかどうか迷った。
東京にいるときには、大地震が起きても建物の中にいる方が安全だったが、今は違うと言うことを実感した。
それに、狭い空間の中に棚をいくつも作って、その上に、いろんなものを乗せているので、それらが落ちてくる可能性は高い。
この山に来て、ここに住み始めて、もうすぐ4年。
そろそろ、本当に引越ししたい感じがしてきた。