ヤギ、道草を食う

ヤギがいると良いこと。
それは、なんと言っても除草効果である。

とはいえ、草刈機で刈ってしまえば、あっという間にできることだし、キレイさっぱり除草できるのも草刈機であって、ヤギは、毒草は食べないし、木の葉っぱは食べるけど、枝や茎は残すし、ずっと、そこに居させれば、腹が減って食い尽くすだろうけど、基本的に、食い尽くすと言うことはしないで、少しは、残すようにDNAに刻まれているようなのだ。
葉っぱを残しておいて、光合成できるようにしなければ、新しいエサは伸びてこないだろうから、ヤギという動物が創造された時、そうした自然界との共生方法は、自動的に組み込まれているものと思われる。

ただし、大好きな美味しい葉っぱは食い尽くしてしまう。
それじゃあ、次に生えなくなってしまうので、結局は、大好きな葉っぱは二度と食べられないことになることを思うと、やっぱり、ヤギはバカかなぁ?
まあ、人間も同じだけどね。

広い面積の場所を除草しようと思うと、前述したように、スッキリ除草されるわけではないので、草刈機の方が良いってことになるけど、実は、威力を発揮するのは、草刈機をいちいち持ってくるのが面倒な、草が少量なのに頻繁に刈りたい場所や、木の枝などが生えていて、草刈機では逆に効率が悪い場所、急斜面で草を刈るには大変な場所など、そんなところに大活躍してくれる。

その一つが、道の脇に生えている草である。
草刈機で、一気に道を歩きながら刈っていけば済むことなのだが、毎日、ちょっとづつ生えてくる草は、しばらく放っておくと、道に出てきて、車の側面を擦る。
とはいえ、大した影響はないのだが、それでも、道はスッキリしていた方が気持ちが良い。

そんなわけで、ヤギたちを道の脇に繋いでおくと、チョロチョロと生えている草を、チョビチョビと摘みながら食べ続ける。

ヤギというのは、ほぼ、一日中食べ続けている。
それは、本当に、素晴らしい能力であると常々思う。
ただ、やはり、休憩時間もあるようで、朝食べて、昼前には休憩、そして午後三時ころに、また食べ始める。

もう一つは、人が近くにいると食べて、人がいないと食べない。
という習性もある。
これは、食べているときに、敵に対して警戒できないため、人が見守っていてくれていると安心して、ムシャムシャできるようなのだ。

ただし、道草を食わせていると問題も出る。
それは、やっぱり、うんこである。
彼らは、所構わずうんこをするので、道の脇、土の上でうんこをしてくれる分には良いのだが、頭は道の脇に入っているが、お尻が道に出ているため、そのまま投下。
道の真ん中に、うんこが散乱するという始末である。
これを掃除しなければならない。

そんな、ちょっとした面倒はあるが、トータルで考えると、ヤギが草を食べている姿をじっと見ているのは悪くない。
朝、ヤギ小屋から二匹を出し、その日に草を食べさせようと思う場所へ連れていくのだが、ヤギを繋いだ後も、しばらく食べている姿を見る。
僕的には、この時間が瞑想タイムである。

じっと見ていると、何も考えない。
ただ、見ている。
美味しそうだとか、よく食べているなぁとかもほとんど考えず、ただ見ているだけである。

冬は、草の勢いがなく、あまり生えてこないので、草を食べ尽くしてしまい、エサがなくなるんじゃないか?
と、心配してくれる人もいるが、実際には、とても二匹では食べ尽くすことはできない量がある。
たぶん、自分の敷地内の草や木の葉の量を考えたら、百頭くらいは飼育できるのではないだろうか?

そのくらい大量にあるので、大丈夫なのだが、ただ、今は、繋いで飼育しているので、毎日、食べさせる場所へ連れていくのが億劫なのだ。
そのため、なんとか、半径100m程度の近場で済ませたいと思っている。
それでも、この冬、二頭のエサは足りなくなることはない。

愛媛に来て、ヤギを飼っているというと「昔は、うちでも飼っていた」という人に多く出くわす。
さらに、赤ん坊の頃、ヤギ乳を飲んで育ったという年配者も多い。
それだけ、ヤギというのは身近な動物だったようだ。

今では、まったく、一般住宅では見かけないが、それでも、最近は、ヤギを飼う人が増えているらしい。
ヤギは、草さえ食べさせておけば、ほぼコストがかからない。
たまに、大好きな大麦をあげるけど、農協で購入しても、20kg1,700円くらい。
一日に与える量は、一頭あたり200g程度なので、100日で1,700円、1日17円のコストである。

そのほかのコストは、小屋や囲いなどだが、小屋は、適当に廃材でチャチャット作ればOK。
囲いの方が、コストがかかるかなぁ?
広さにもよるけど。

それでいて、除草の役に立つし、ヤギ乳は提供してもらえるし、良いことづくめだが、そうでもないことも、この一年半で多々あった。
まずは、どこでもうんこする。
繋いで放っておくと、ロープで自分の首を締め付けて死にそうになっている。
崖の近くだと、落ちて、首吊り状態になる。
井戸に落ちたというのもあった。
丹生込めて育てた畑の野菜を、食い尽くす。
雄ヤギは、頭突きする。
やたら力が強くて、引っ張られてしまう。
おしっこをひっかける。
などなど。

まあ、おすすめはしないけど、悪くはないというところだろうか。
スカッとした、まとめにならなかったけど、この辺で。

小屋増設から三日経っても、Fuuちゃんは、外寝である。
明日あたりから、寒波によって冷えるので、NEW小屋に入るか?

-ANIMAL:動物, MARK'S LIFE:日常