ゼラニウムの花が咲く

ゼラニウムという植物がある。
僕が、このゼラニウムを知ったのは、2005年。
この年、外苑前(東京港区青山)に、写真スタジオ【ALIA photographic studio】をオープンした。
オープンは、5月25日だったので、ぴったり15年前のことだ。

この時、スタジオの香りについて考えた。
そして、いろんなアロマの香りを嗅ぎ比べ、最も気に入った香りが、このゼラニウムだった。

当時は、この植物がどんな形で、どんな花を咲かせるのかなど、まったく知らなかったし、気にもとめていなかった。
ただ、アロマオイルを、アロマポットに数滴垂らすだけ。
そんなことを10年以上やってきた。

アロマなど使わなくなった、この山で、ゼラニウムと再開した。
と言っても、自然に生えていたわけではなく、何か虫除けになるような植物を探していた際、ニームとゼラニウムが効くというのを見て購入したのである。

ゼラニウムが届き、初めて、ゼラニウムの葉の形を知った。
10年以上も、この植物と付き合ってきたというのに、初めて、その正体を知ったのだ。
都会にいる人たちで、僕のように、その植物のことを知らないで、アロマを使っている人たちは多いのだろうなぁ、と思う。
ウンチクなんか語っちゃりしてね。

ゼラニウムの葉の香りを嗅いでも、アロマオイルのような香りはしない。
いや、まったくしないわけではないが、あのアロマのような、芳しい透き通った香りではなく、わかりやすく言えば、雑味ならぬ、雑香とでもいうような、何か雑な香りが混ざってしまうのである。

そして、今、ゼラニウムの花が咲いた。
香りを嗅いでみる。すると、

これこそ、ゼラニウム!

あのアロマの芳しい香りそのものが、花から発せられていた。
なんという、気持ちのいい香りなんだろう。

とは言え、この香りは、番人受けするものではない。
僕のように、少しひねくれた輩でなければ、この香りを好まないかもしれない。
が、僕は、このゼラニウムの香りが好みなのである。

ゼラニウムの香り。
いつか、この香りで庭を満たしたい。
ついでに、虫もいなくなるし・・・

-MARK'S LIFE:日常
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