今日もまた、誰にも会わず、誰とも話さず、誰一人として見る事もなく、一日が終わった

一人には慣れている。
16歳から、基本的には、ずっと一人暮らしだ。
さらに、外食も、ほとんどしない。
夜出かける事もなく、お酒も飲まない。

こう書くと、随分と寂しい人間のように感じる。
・・・そうなのか!?

「山に一人で居て、寂しくないですか?」と聞かれることがあるが、この1年半の間、寂しいと思ったことはない。
なんとなく怖かったのは、最初の1週間ほどだけだ。

ただ、最近思うのは、誰にも会わず、誰とも話さず、誰一人として見ることさえもない日々を過ごしていて「これで、いいのか?」と思うようになってきたことだ。

ポツンと一軒家というテレビ番組があって、僕も、Amazon Prime Videoで見れるので、たまに見るのだが、一人暮らしの老人は、たまに居るが、大概は夫婦揃っている。
そう思うと、僕は、山奥に住む一人暮らしの老人と、同じような環境で暮らしているわけだ。

訪ねてくる人は、ほとんどおらず、たまーに誰か来てくれるくらい。
ほとんど、老人の安否確認のための見回りと変わらん。

でも、僕が、老い先短い、老人の一人暮らしと違うところは、僕には、夢と希望があることだ。


今は、一人で黙々と作業を行なっている。
アシスタントも手伝いも募集はしていない。
なぜなら、自分自身が初めてのことなので、やってもらいたい事もわからないし、自分でやってみたい口なわけなので、誰かがやってしまったら、僕の楽しみが減ってしまうという事もある。
まあ、おすそ分けくらいはしてもいいんだけどね。

しかし、僕も、そのうち慣れてくるし、飽きてくる。
その頃には、楽しい作業をやりたい人に分けてあげてもいいと思っているのだ。
僕が、毎日やっていることは、ほとんどの人が経験できないようなことばかりだし、キッザニアにもない。

僕には、一つの考えがあって、最初に派手にならず、とことん地味にスタートした方が、あとあとうまくいくと思っている。
実際、今までも、地味スタートのものの方が、圧倒的にうまくいっている。逆に、派手というわけではないが、地味でなかったものは、うまくいっていない。

僕たち夫婦は、結婚式をしていない。
衣装を着て、写真を撮ってもいない。
やったことといえば、ちょっとしたお出かけ着を着て、自分のスタジオで、セルフタイマーで記念の写真を撮っただけ。
その時に、奥さんが持っていた花は、ウェディング用のブーケではなく、花屋さんで買った3,000円ほどの花束だった。

そんな程度で、済ませてしまったことに、全く後悔はしておらず、正直に「本当に良かった」と思っているのだ。
僕の人生経験からすると、このほうが絶対にうまくいくという確信があったからだ。

会社も、スタジオも、一人でスタートした。
その後、人が増えていった。
そして、この山暮らしも一人スタートだ。
だから、きっと、この先、誰も想像しなかったことが起こるというか、起こすことになるのは間違いないのである。

楽しみである。

-MARK'S BRAIN:思考, MOUNTAIN LIFE:山暮らし