自動車評論家の言うことは、、、

おぎやはぎの愛車遍歴という番組がある。
TVerでも観られるし、最近では、公式アカウントでYoutubeでも観られるようになってる。

この番組の最後に「〇〇さんにとって、車とは?」という質問があり、毎回、ゲストが色々な応えをしている。
その度に、「僕なら何て答えるだろう?」と考えていた。

カレヤン(Porsche911 Carrera Cabriolet)に乗っていた時は、いろいろと考えていたが、今、まんじゅう号(Porsche Cayenne GTS)になってからは、答えが決まった。
それは、

僕にとって、車とは『モビルスーツ(ガンダム)』である

911は、パワースーツを着ているような感じだったものが、カイエンになると、モビルスーツ・ロボットに搭乗している感覚がある。
車体がでかいし、操作ボタンがたくさんあって、まさに、コックピットという感じがする。
対して911は、カブリオレだったこともあり、生身にマシーンがプラスされている感覚だった。
それに、自分の意志と遜色なく動くため、ボディーの延長という感覚が強かったのだ。

ってことで、僕にとって車とはというよりも、カイエンとはモビルスーツ(ガンダム)であるという感じ。
でも、トラックでも、軽でも、自分の力を何倍にもするマシーンであることには変わりない。
だから、ガンダム→モビルスーツ→モービルスーツということなのだろうな。

さて、僕が、そこそこ車好きであることは、お分かりいただけたと思うが、車を選ぶときの一つの参考にしているのが、車の番組や雑誌である。
そこには、車ともう一つ、自動車評論家というような人が登場する。
こうした人たちが、その車に乗って、なんだかんだ喋るわけだ。

そうした情報を参考にするわけなのだが、僕は、カイエンを買って、思ったことがある。
それは、

自動車評論家の言うことを、真に受けてはいけない

と言う、まあ、当たり前のことなのだが、それが、どうしてなのか?と言うことが分かった。
その理由がいくつかあるが、今までは、あまり深くは考えなかったのだが、所有者と評論家では大きな差があるのだ。

  1. 評論家は、少ししか乗らない
  2. 一人または二人程度で運転席にしか座らない
  3. 評論家は、同じような道しか走らない
  4. 評論家は、買ってない

まず第一に、よく整備された、なんの問題もない新車に、ほんの少しの時間乗るだけである。
そして、ほとんどの場合、運転席に座って運転するだけ。
確かにそれも大事なのかもしれないが、結局それは、一般人がディーラーに行って試乗するのと大差ない。
試乗よりも、少し長く走ると言うだけである。
もちろん、評論家として、いろんな情報をとらえて伝えてくれるのはいいのだが、それでも、その程度である。

僕がSUVを買おうと参考にしたかったのは、SUVの走行性能。
それは、舗装路やダートなどの悪路、市街地や高速、さらに、人数が乗った時や荷物を積載した時など、さまざまな条件で知りたいのに、そうしたテストを行なっている番組も、人も居なかったのである。

SUVと言う車は、舗装路以外に走る可能性があるためにSUVを選ぶ、、、と言う人は、今では稀なのかもしれないが、その可能性はある。
そのため、舗装路だけでなく、ウェットや雪、ダートなどいろんな条件下で、どういった性能が発揮されるのか?を知りたかったのだが、それを買う前に知ることはできなかった。
もちろん、そうしたことを知りたければレンタカーを借りて自分で試せばいい。

僕は、一度、カイエンSを一日借りて乗ってみた。
フォレスターは借りてはいないが、同じスバル車として、レヴォーグを2日間借りて乗ってみたりした。

その時の感想は、カイエンSは、シートガバガバにデカく体が全くホールドされない。
そして、加速がもっさりと重いと言うものだった。
僕が借りたカイエンSは、958前期型で、4.8L NAエンジンだったのだが、NAゆえのモッサリ感なのか?それとも、『S』がパワー不足なのか?それはわからなかったが、この経験によって、買うならGTSにしようと思ったのだ。

そして、レヴォーグ。
走りはキビキビしていて、加速もいい。
ただ、僕の不満点は、やっぱり日本車は、ハンドルもアクセルもブレーキも軽い。
そこが日本車全般の不満なところ。

とはいえ、どんな人が乗るのかわからない車に対して、与える設定というのは、当然ながら『平均値』になる。
そのため、ハンドル・アクセル・ブレーキを他の車と同じように合わせるのは、当然の結果になる。

実際、その傾向は、現代のドイツ車にも波及している。
カイエンも、911に比べて軽い。
軽いゆえに、なんか疲れる部分があるのは否めない。

ちょっと、いや、だいぶ、911が恋しい

山暮らしだからSUVと言うことで買ったのだから、その点はいいとしても、やはり、911は、911にしかない魅力がある。
それを味わえなくなったと言うのは、人生の中で、大きなものが欠けてしまった感が強くある。

自動車評論家などは、「カイエンでも、やっぱりポルシェだ」などというが、僕としては、カイエンはポルシェかもしれないが、911ではない。
911を買う前に、よくボクスターを借りていた。
だが、ボクスターと911の差は、覚えがない。
しかし、結局、911を選んだのだから、やっぱり911の方が良く見えたのだろう。
今でも、ボクスターでもいいかな?とも思うが、その後、911のヒップラインを目にした瞬間に「やっぱり911だな」と思い直す。

すでにうちには、車が5台ある。
トラックや軽バンなどは、ある程度、ほったらかしでもかまいはしないが、カイエンや911となると、やはり手をかけてやらねばならないし、定期的に乗らないと行かんという思いもある。
それを思うと、今、911を買うわけにはいかない。
そこが、もどかしい、、、。

評論家の乗ってる車が、きっといい車

評論家の話に戻ると、評論家の方々は、それなりの台数を自分で購入して乗っている。
きっと、それが、その人たちにとって、最もいい車であるのは確実だ。
なので、「買うとしたら」とか「本当に欲しいのは」と言うフレーズで車のことを語っている場合も多いが、それよりも、やっぱり、自分が所有しているのは?と言うところに注目したい。

高い車になれば、良いのは当たり前。
価格と性能を比較して、その車は買いなのか?そうではないのか?と言う判断は難しいだろう。

僕がフォレスターに試乗して、2.0L+モーターアシストで、出足はいいが、伸びが悪いと評価したが、フォレスターは、新車の乗り出しで450万円。
方や、内装は高級で、パワーも申し分ないと感じたのは、三菱アウトランダーPHEVだが、こちらの新車乗り出し価格は600万円。
こうした価格の違いを、実感として考慮するのは難しいため、単純な比較をしてしまうと、アウトランダーが良くて、フォレスターがダメとなってしまう。
実際に、自分が買うのなら、この150万円の差を考慮しなければならないが、評論家の言葉の中に、リアル150万円の差はほぼないだろう。

タイヤの違いは、大きな性能の違いに現れる

Youtubeを見ると、車を比較している動画がチョロチョロある。
その比較は、同じような価格帯や性能、スタイリングのものを引き合いに出しているが、タイヤを同じものにして性能比較している番組はない。

走行性能は、タイヤが同じでなければ、車種の性能さはわからないのに、違うタイヤ、違う摩耗度で、比較をし、それを、車両の性能さだと公表している。
いつも思うが、それじゃあ、比較にならないじゃない!と思っている。
もちろん、それ以外の部分で、参考にはなるが、やっぱり、面倒だけど、同じタイヤで比較してほしいものである。

結論

と言うことで、ダラダラと色々書いたが、結論として、評論家や車比較などは、多少は参考にはなるが、鵜呑みにしてはいけないと言うこと。
結局、自分で試乗するのと、あまり大きな差はないことしかやってないし、言ってない。
もちろん、素人よりは、豊富な情報を与えてくれるが、評論家の意見を聞いて「あの車はダメか」と判断せず、自分の目で見て乗ってみなければわからないと言う、当たり前のことがわかったと言うことである。

ちょい、また余分な話だが、Youtubeでたまに『大林モータース』と言う番組を見る。
車の整備工場の人がやっているのだが、ここでテスラ モデル3を所有していて、テスラの動画が多く出る。
それを見て、テスラオーナーが自車を持ちこむケースも多いらしい。

その中で、バッテリーのトラブルが発生し、解決までの一連の流れを動画にしたようなのだが、その動画にクレームが入ったというのを見た。
それは「情報が正しくない」と言う指摘。
でも、大林モータースさんは、「正しい情報を与える番組ではなく、これは、フィクションやから」と言う。

これを見て、僕が思ったことも「そう、そう、そうだよ」
そして、自動車評論家さんたちの言うことも、フィクションとまでは言わなくてもエンターテイメントだと思った方がいいだろう。

僕のYoutubeにも、いろんなコメントがある(と思う)
あーした方がいいとか、こーするべきだとか、それは危ない!とか、それはやってはいけない!とか、でも、これ全部単なる「演出ですから」と言いたい。

ドラマや映画は演技だとわかっているが、ドキュメンタリーに演技や演出が入っていたらイカンと言われる。
まあ、そりゃ、そうかもしれないが、でも、そんなもんだと思って見てないと、「簡単に騙されるよ」と思ってしまう。

実際に自分の目で見て、自分で触れて、感じて、体験すること以外は、すべてフィクションだよ。
画面の中で見ているものを現実だと思ってしまうのは、危ない世の中の始まりだと思う。

-MARK'S BRAIN:思考, VEHICLE:車