掘っ建て小屋用の整地が完了したところで、次の段階に進んだ。
まずは、掘っ建て小屋という名称を象徴する「掘っ建て」のための、穴掘りを柱になる丸太の皮むきだ。
昔、掘っ建て小屋というものは、ただ単に簡易な小屋のことをいうものだと思っていた。
しかし、建築のことを色々と調べていくことで、掘っ建て小屋とは「掘って」「建てる」構造なので、掘っ建て小屋という名称であることを知った。
実際には、掘立柱構造による小屋ってことだ。
一般的な住宅でも、基礎が埋まる部分は掘るには掘るが、深さは浅い。
それに比べて、掘っ建て小屋の場合は、柱となる丸太を50cm以上は埋める。
そうすることで、柱はビクともしなくなるのだ。
まだ、やってないので分からないが、イメージだけで考えると、掘っ建て小屋は簡易な建築構造では無く、十分に強固な構造のように思える。
ただ、難点は、埋めた柱が腐ってきてしまうと言うことなのだ。
とは言っても、そう簡単にダメになることもなく、20年30年くらいはいけるようなので、僕としては、なんの問題もないし、例え柱が腐っても、途中から切って継ぎ足し、石場建てと言う構造にしてしまえばいいだけなので、心配はない。
本当に、ダメになってしまう頃には、すでに使う人はいないかもしれないので、それは、それで良い。
冬に切って積んでおいたヒノキの中から、良さそうな太さのものを選んで皮を剥いてみた。
すると、冬に切ったので大丈夫かと思っていたが、梅雨を越してしまったことが原因だったのか分からないが、ガッツリ虫に食われていた。
ヒノキの、美しいしっとりとした白い肌は、ほんの一部しか見えず、ほとんどは、虫の這い回った後と、その虫達に皮の下は覆われていた。
まあ、それでも、木の中までは大丈夫?だと思うので、カンナをかけてやれば良し、と言うことにした。
製材屋さんに来てもらったときに、ヒノキは置いておいても乾かないから、製材して乾燥させないといないと言われたことを思い出した。
では、杉は大丈夫なのか?と思って、杉の皮を剥いてみたが、結局、こちらも虫にやられていた。
まあ、どっちにしても、切った後、すぐに皮むきをしなきゃならないってことを学んだ。
で、とりあえず、柱用の丸太の皮むきを終え、次に、柱を立てる穴を掘った。
こっちは、クボちゃん(ユンボ)で、1時間もかからず終了。
あとは、柱の腐食を抑えるために、土に入る部分を焼いて炭化させる作業をするのだが、今は、風が強くて危ないので、台風が過ぎ去ってからやることにする。
今日は、雨が降ったり、晴れたりの繰り返しだ。
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