新しいおもちゃ【フェラーバンチャーザウルスロボ】

7トンユンボ の先っちょを、通常のバケットといういわゆるバケツから、多機能バケット【フェラーバンチャーザウルスロボ】ってのに変更した。

こいつは、普通のバケットのように土をすくうことはもちろん、それ以外に
『つかむ』『まわす』『切る』が出来る。

林業用機械の最新最強兵器は、ハーベスタと言われるもので、さらに、木の枝を取ったり、コンピューターで計算して必要な長さに切ったりすることができるのだが、そこまでいくと、お値段の桁が変わってくる。

それでも、趣味でやるには「バカなの?」と言われてしまうほどの価格だったが、いづれ、仕事にすることを考え、導入を決意した。

4年前には

4年前、僕がこの愛媛の山に来た時に、必ずユンボは必須だと思い買ったのが、2トンユンボのクボちゃんである。
そして、木を扱うのに必須だと思ったのが『つかむ』という機能である。
そこで、20万円ほどかけて『つかむ』ための道具を買った。

しかし、それは、僕が思っていたようには活躍できないことがすぐに分かった。
木が横倒しになっている状態なら掴めるが、縦になっているときにはつかめないことが発覚。
「か〜ぁ!ミスった〜ぁ」と思った。
ここに『まわす』という機能が必須だった。
しかし、クボちゃんには『まわす』ための油圧配管が付いておらず、付けることができなかった。

仕方なく、4年間は、そのままの装備で過ごした。
それでも、作業小屋とログガレージ を作り上げることができた。
上出来である。

それなのに、なおパワフルな機械を導入したのだ。
山での建築だけを考えれば、7トンユンボ のセブンも、今回のフェラーバンチャーザウルスロボも、無くても何とでもなっただろうが、その先を見据えると、趣味のおもちゃではなく、投資と考えて導入を決意したのである。
ちなみに、今回のお値段は、約400万円、セブン本体(中古)が350万円なので、合計750万円を投じた。

事業投資を振り返れば

投資と考えれば安いものである。
今までを振り返ると、事業の初期投資に1億円以上は使ったのだから。
そのうち、半分は失敗して消えていった。
それを思えば、まだまだである。
その代わり、リターンを得られなければ、単なるバカなヤツの買い物に過ぎなくなってしまうが。

このフェラーバンチャーザウルスロボは、いろんなことが出来て良い事ばかりというわけではない。
機能が豊富になる代わりに、マイナス面もある。
その一つ、大きなマイナス面は『重い』事だ。

ユンボは、ただでさえ、腕が重いのに、それがさらに重くなる。
重くなるということは、扱いによっては、本体が転倒する事故の可能性が高くなるということである。

ギリギリの幅で、しかも急斜面の山道では、その危険度は、今までよりも遥かに大きくなる。
今日、ふもとでセブンを受け取り、傾斜の緩やかの町道を登ってくるだけでも、その重さによって本体が振られて、とっても怖い思いをしながら登ってきたのだ。
それを思うと、今まで以上に、事故って死ぬ可能性が高まったことを実感した。

作業効率は、何倍にも上がる

誰に聞いても、2トンのユンボで山を削るのには無理があるという。
今まで、2トンしか持っていなかったときは、気を遣ってか誰も言わなかったが、7トンを買った後では「2トンじゃ厳しいね」と、皆が口を揃えていうのを聞く。
それほど、今までが、低効率ながらも頑張ってきたのだと実感する。

セブンが来てから、土木の作業効率は、何倍にも上がった。
今までの「ひとすくい」が、0.05㎥だったのに対して、0.28㎥になったことで、約5倍の量をすくえるようになったのだから、それだけで、5倍の作業効率ということになる。
しかし、実感からしたら10倍ほどの高効率になったように思えた。

そこに、フェラーバンチャーザウルスロボが加わることで、土木作業だけでなく、道作りや木の伐採、さらには運搬も、飛躍的に高効率化される予定である。
ブログを読んでいくれている人たちの中には、「いったい、Markはどこへいくのか?」と思っている方々がいると思う。
僕自身も、どこにいくのか、正直いうとハッキリとは分かっていない。
ただ、今は、目の前にあることをやり遂げようと思うことと、一応は、先のことを考えないでもない。

未来というのは、自分が思うようには大概いかない。
50年近く生きてきて、それを実感してきた。
しかし、大概のことは、予想した以上の結果になるということも、50年の人生の中で分かっている。

予想以上の人生にする最大の秘訣は、とにかく『動くこと』だと思う。
今を破壊し、新しいものを一から築き上げていく、勇気を持ってチャレンジする。
失敗しても、改善を繰り返して、何度もチャレンジしていく。
時には、やってきたことをやめて、すべてを、また一からやり直すことだって必要だ。
そうこうしていくうちに、気がつくと、山の上に登っている。

とにかく、今は、一歩一歩、前に進むしか道はないのである。

-MACHINE:機械, ユンボ(クボちゃん)