攻殻機動隊 S.A.C SOLID STATE SOCIETY:2011年 日本(アニメ)

知っている人には笑われるかもしれないが、
まったく知らなかった攻殻機動隊 S.A.Cというアニメ。

タイトルを見る限り、単なるロボット大戦アニメか?
という感じだが、見てビックリすることがあった。
アニメのくせにといっては、本当に悪いが、
一般的な、文化的要素の強い映画よりも正直、映画らしい・・・
というか、メッセージ性が強烈なことに驚いた。

僕自身は、ガンダム世代で、ガキの頃はガンダムのメッセージ性など
これっぽっちも分からなかったが、大人になるにつれて
奥の深さ、メッセージの重要性、人との関わり方や感情の動きなど
とてもリアルに感じることが出来るようになっていった。
それがあればこそ、いまだにガンダムの人気は健在なのだろう。

そして、このアニメ映画も日本が誇るアニメの素晴らしさを物語っていた。
いや、アニメの素晴らしさよりも日本人の素晴らしさと言っても良いほどだと思った。

この映画を観ることになったきっかけは、
いつものように、テレビが勝手に録画したものだ。
録画リストにタイトルが表示される
攻殻機動隊 S.A.C SOLID STATE SOCIETY
これだけ見た限りでは、とうてい観る気がしないのだが、
なるべく、選り好みせずに順番に観ていくようにし、
つまらなくなったら止めることにしている。

映画が始まる前に、監督のインタビューがあった。
最近公開された「サイボーグ009」を監督した神山健治さんが監督したようだ。
彼がこう言っていた。

「この作品を完成させることが出来たのなら死んでもいい」と。

この言葉に打たれた。
人は、命がけで事に取り組めば、どんなことでも必ず出来る。
そう思える。
命を賭ける人間のパワーは凄い。

この言葉を聞いて、一見、つまらなそうなこのロボットアニメを観てみることにしたのだ。

内容はネタバレになるので書かないが、
日本の未来に起こるかもしれない内容であり、
それを解決するためのシステムが
「SOLID STATE SYSTEM」
これがアニメの中では「敵」という位置づけになっているが、
それを敵として阻止しても、本当の解決策は分からない。

監督の言いたかったことは、
このままでは、いずれこうなるということ。
そして、解決するために犠牲になる者達がいる。
その犠牲を止めなければならないが・・・
根本的な解決策は見いだせない。

よく観ていかないと、
映画に込められたメッセージを
把握することは難しいかもしれないが、
本当に素晴らしい出来だと賞賛したい。

僕自身の勝手な想いとしては、
これからの時代というか、今、この瞬間にでも
ケネディー大統領が言った、

「国があなた方に何をしてくれるかではなく、あなた方が国に何が出来るか」

が、重要なのだと思う。

僕たち、一人一人が新しい社会を作っていくという意識。
僕たち一人一人が、国や社会の問題を解決してくための行動。
目の前のある小さなことから、一人一人が始めることによって、
ゆっくりと大きな波になり、いずれ巨大津波のように古い社会を飲み込んでいく。
そして、そこから新しい社会が作られていくのではないかと思う。

そろそろ、それに気づき、政治家に文句を言っているだけの愚かな国民を演じるのは止めて、
一人一人がヴィジョンを持って生き、新しい社会を作るための行動を起こしていく、
本当の自分に目覚めるときがすぐそこに来ているのだろうと思う。

12月21日~23日頃に、地球は完全にフォトンベルトの中に入るらしい。
僕も詳しくは知らないが、新しい時代の幕開けである予感はする。

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