「そんなポーズ、恥ずかしくて出来ません〜」
たまに聞く、そんなセリフ。
ブライダルフォトをいろいろと見てみると、冷静になってみれば、目の前でやってたら、「これ、やるの恥ずかしいなぁ」と思えるようなポーズをした写真がわんさかある。
でも、他人だったら「わぁステキ」と言って終われる。
でも、自分だったら・・・
と、考えると、「きっと、恥ずかしくて出来ないわ」と思ってしまうのではないだろうか?
そんな時、私は皆さんにこう言います。
「ウェディングドレスって、コスプレだから」
コスプレしていて、普通にしている人ってどうでしょう?
逆に、おかしくないですか?
コスプレしたら、そのキャラクターに合わせて振る舞いをかえておかないと、逆に、いつも通りのほうが恥ずかしい。
コスプレって、自分では見えていないし、ウェディングドレスなんて、どんな人でも着るものだから、なんだか、普段の延長で、人生の通り道に誰でもあるものくらいに思ってしまいがちですが、まったくそうではないことを認識しよう。
世間とは逸脱した世界で、式場という特殊な空間において、コスプレごっこをする。
そのコスプレごっこをすることが、公に認められている儀式。くらいに思ったらいい。
「私たちは、シンプルウェディングでいいんです」なんていいながらも、借りるだけで何十万円もする服を着る。
「列席者に楽しんでもらうことを第一に」といいながら、当然、自分たちに最もお金がかかり、自分たちが主役になるようなイベントをやっている。
でも、それでいい。好きなことを、好きなようにしたらいいんです。
だから、ウェディングドレスを着て、フロックコートをまとったら、物語の中の主人公になりきろう。
ミュージカルでも踊るように、大舞台で演じるんです。
もともと、王宮貴族の服装だから、誰も着る機会はなかったし、日本人に似合うはずもないのだから、着ているだけで恥ずかしい衣装であることは間違いない。
パーティードレスさえ着たこともないような人たちが、いきなり大ぶりのウェディングドレスを着こなせるはずはなく、下手な芝居になるのは目に見えているが、馬子にも衣装と思われるよりはマシではないだろうか?
そういうわけで、ドレスを着たら、覚悟を決めて成り切ろう。
ドレスは、あなたに魔法を掛けてくれる。
子供写真館で、ディズニーの衣装を着た子供達は、シンデレラに成り切ります。
アニメや映画の中で見た、キャラクターに成り切って、精一杯演じるんです。
それと、同じでいいんですよ。
大人になって、あの頃本当になりたいと思っていたシンデレラに、本当になって良い日なんです。
映画の中の王子様とは、やや違うかもしれませんが、あなたにとっては、世界で唯一の王子様と、一緒にお城の晩餐館で踊るんです。
ちなみに、今まで、友人などの結婚式に出席していて、新郎新婦の衣装を恥ずかしいと思ったことはありますか?ほとんどの人はないと思います。
だから、大丈夫。
貴族のように振る舞っても、恥ずかしいポーズをしても、誰一人として、それを恥ずかしいことだとは思わないから。
逆に、自分たちが恥ずかしがっていること自体が恥ずかしいと認識しよう。
さあ、最上級のコスプレを全力で楽しんで。
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