病まなければ ささげ得ない祈りがある
病まなければ 信じ得ない奇跡がある
病まなければ 聞き得ない御言葉がある
病まなければ 近づき得ない聖所がある
病まなければ 仰ぎ得ない御顔がある
おお 病まなければ
私は人間でさえもあり得なかった
これは、河野進さんという牧師先生の詩。
今、読んでいる本に書かれていたので、備忘録として書いておいた。
河野進さんを検索してみると、詩集なんかが出ていたり、いろんなサイトでも詩が紹介されている。なかなかいい。
僕が、この詩で、「そうくるかぁ」と感銘を受けたのが最後。
私は人間でさえもあり得なかった
という締め。
この「人間」というのが、単に肉体としての人間というようには捉えられなかった。
何か「人間らしさ」とか「人間として」みたいなもののように思えたのだ。
健康なことというのは、いつも健康でいるうちは、どうにもわかりにくい。
そこで、ちょいと病気になってみる。
すると「うわ〜、健康って、マジ大事!」と、思う。
僕も、風邪をひいたり、熱が出たりするたびに、よく思うのだ。
詩に書かれている病というのは、風邪とかではなく、俗にいう大病というやつを指していると思うのだが、そうした大病も、意味のあることなのだろうと、よくよく思う。
祈らなかった、信じなかった、聞かなかった、行かなかった、仰ぎみなかったことに気づき、切り替えたいと願うとき、大病になったりなんかして、祈り、信じ、聞き、行き、仰いでみるんだろうな。
そして、そうすることで「人間」っていうのを感じるのだろうなぁ。
なんてことを思ったりしたのだ。