この山に来て、1年と16日目にして、初めて野生に生きる哺乳類と対面した。罠に捕まっているイノっち(イノシシ)と、素早く逃げていくネコ科の動物の後ろ姿、冬の早朝二匹で山を登って来た部落周辺をうろついている白い犬などは、見かけたことはあるが、対面した哺乳類は、初めてである。 ブレブレで分かりにくいが、中央にいるなんとなく黒い物体がソレ。光っている二つの目と、その間の白い筋。この特徴から見ると、ハクビシンだとわかる。ハクビシンは、漢字で書くと、白鼻芯だそうで、見た目の特徴そのままだ。夜中十二時を過ぎた頃、ゴソゴ ...